
みなさんの中には、自己肯定感を上げ過ぎない方が良いと思われている方はいないでしょうか。実際、著名な方にも自己肯定感は、ほどほどが良いと公言されている方が、少なからずいらっしゃいます。それは、自己肯定感が高すぎることは、傲慢に繋がるからというのがその主な理由のようです。「あの上司は、自己肯定感が高くてプライドが高いよね」、「あの先輩は、自己肯定感が高くて自分の意見を押し通すよね」、「今年の新入社員は、自己肯定感が高くて人の意見を聞かないよね」などが、その状況を表しています。
しかし、この自己肯定感に対する捉え方は完全な間違いです。なぜなら本当の意味での自己肯定感が高い状態とは、傲慢な態度とは相反するものだからです。自己肯定感は、英語で言えば「I’m OK. You’re OK.」であり、自分を認めると同様に相手のことも認めることが大きなポイントだからです。ところが、自己肯定感の表面的な言葉の意味だけから自己肯定感を読み解こうとすると「I’m OK.」となり、更に勝手に意味を深堀して「I’m OK. You’re not OK.」となってしまい、「自己肯定感が高い」= 「傲慢」という図式になってしまうのです。
実は、傲慢というのは、自分は正しくて、自分の考えに反する意見は一切認めないということであり、自己肯定感は逆に低いのです。自己肯定感が高くなると、自分と同様に相手のことも尊重します。自己肯定感の高い上司は、例え右も左も分からない新入社員の意見であったとしても、少なくとも彼、彼女はそれが正しいと思って言っているということなので、なぜそのような考えに至ったのかを探ろうとします。結果、コミュニケーションが増えて、信頼関係が構築されます。また、自己肯定感の高い人は、自分軸がしっかりとしているので、人様の意見に耳を傾ける一方で、例え上司のように自分より立場が上の人に対しても、自分の考えの方が正しいと思う場合は、自分の意見を述べることに躊躇しません。これは、傲慢とは違います。そして相手の自己肯定感もある程度高ければ、そこで議論が活性化して、新たなアイデアが生まれるきっかけになるのです。
以上、述べましたように自己肯定が高すぎるのは良くないということは、一切ありませんので、みなさんは自信を持って自己肯定感を向上させてください。自己肯定感が向上すれば、円滑なコミュニケーションが増え、人間関係は良くなり、ビジネス上のパフォーマンスは向上します。また、自己肯定感が高い者同士であれば、意見の衝突を恐れないどころか歓迎します。
キーワードは、「I’m OK. You’re OK.」です。
(文責:林 哲郎)
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