
ビジネスパースンにとって過重労働、大きな失敗、パワハラ、セクハラなどによりメンタル不調に陥る方が多くなっています。厚生労働省の平成30年労働安全衛生調査によると仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は58.0%と非常に高くなっています。強いストレスから、うつ状態のようなメンタル不全にまでなりますとなかなか簡単には回復せずに、場合によっては休職せざるを得ない状態に至ることもあります。
そんなときに自己肯定感の考え方を知っていると改善する場合があります。一例としてスケーターの鈴木明子さんのケースをご紹介します。彼女は、スケーターとして体重コントロールをする中で拒食症になり、大学入学後の18歳で体重が48kgら32kgまで落ちました。そこで心配した母親はスケートをやめてもいいと本人に伝えましたが、彼女はスケートをやめることは、自分の生きがいを失うことでありとても耐えられなかったそうです。結局、一向に食べられようにならない。そんな自分を責める日々が続きましたが、あるとき母親が「生きているだけでいいし、食べたいときに、食べたいものを、食べられるだけ食べればいい」と言われたことが切っ掛けで、「何も出来なくてもいいんだ! 無条件で生きていていいんだ!」と思えて自分を許せたそうです。そこから徐々に回復して、最終的にはバンクーバー五輪、ソチ五輪と2度のオリンピック出場、そして全日本選手権優勝をされました。
この「何も出来なくても、何の才能がなくても、何の社会的評価がなくても無条件で生きていていいんだ」と思えることこそが、絶対的自己肯定感なのです。そのような状態にならざるを得ない状況があったからこその自分を許してあげてください。自分を責めないでください。先ずは自分をねぎらい、ダメな自分を受け容れ、自分を認めてあげることが出来れば、後は一歩一歩前に進むだけです。そして、昨日より1mmでも前に進んでいれば、大いに自分をほめてください。どこかに到達することで得られる幸せは、意外と一瞬で終わります。しかし、そこに到達するまでのプロセスで自分が前に進んでいることで得られる幸せは、前進している限り感じることが出来ます。したがって、現在がどんな状況でも少しでも前に進んでさえいれば幸せになれるのです。
ぜひ、みなさんもメンタル不調に陥りそうになったら、この絶対的自己肯定感の話を思い出してください。
(文責:林 哲郎)
参考図書:職場の人間関係は自己肯定感が9割
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