令和7年11月13日、専門学校金沢リハビリテーションアカデミー様にて、「KRA公開講座シリーズvol.5 ワガママライフのすすめ」が開催されました。
これは、6月17日、中田有博講師によって開催された講座「リハビリテーション×自己肯定感」の後を受けて展開されているシリーズ講座のひとつで、私も会場で見守らせていただきました。
講演者は、現在、就労継続支援A型事業所の経営者として活動している岸みちよ氏。ご自身の人生を振り返りながら、自己肯定感がどのように育まれ、変化していったかを具体的な体験を交えながらお話しされました。
小学生の低学年までは意地悪をされてイヤだなと思うことがあっても、何も伝えられずに過ごし、でもイヤな気持ちだけはずっと続いているという状態が続いていたそうです。しかし、小学3年生の時、めちゃくちゃ「自分本位な友達」(※)と出会ったことで、考えや姿勢を変え、自分を存分に表現する子どもになりました。このことをご本人は「小3革命」と表現しておられます。(※ 自分の考えや思いをまず大切にする友達という意味で使っています)
その後、専門学校から接客業へ、そして福祉業界へと何度か転身しましたが、ずっと大切にしている言葉は、高校時代、先生に教わった「人生に無駄ツモなし」というもの。受け取り方次第で無駄にも栄養にもなる、ということです。
講演のタイトルに「ワガママ」の文言がありますが、岸さんは、人のためになることをしたいという思いがベースにあり、常に相手を尊重しながら対等な人間同士のコミュニケーションを取ることを心掛けてきました。そして、自分のやりたいことをしながら生きてきました。それを指した言葉ですので、いわゆるジコチューとははっきりと一線を画したものです。
転機のたびに良い人とめぐりあっているのですから、そもそも自分さえ良ければ、という考えの人ではないのです。
このように、日本セルフエスティーム協会の講師による講演に参加し、「自己肯定感」を正しく理解された方が、自分史とからめてわかりやすく周りの方々に伝え広めてくださるというのはとてもありがたく、私たちの力になってくれます。
こうして、小さな出会いから、「自己肯定感の大切さ」が波紋のようにゆっくりと周りの人々に広がっていくことで、一人一人がより自分らしく輝いていけるはず。それを信じて、これからもコツコツと丁寧に講座を重ねていこうと、講師として思いを新たにした次第です。
(文責:中田有博)


