人間関係のトラブルを“自分のせい”にしすぎていませんか?~責任感と自己肯定感のバランス~

人間関係のトラブルを“自分のせい”にしすぎていませんか?~責任感と自己肯定感のバランス~

人間関係において、私たちは様々な感情を経験します。

時には、意見の衝突や誤解が生じ、
心がざわつくこともあるでしょう。

そんな時、すぐに「私が悪かったのかな」
「私のせいでこうなったんだ」と
感じてしまうことはありませんか?

責任感があることは、
社会生活を送る上で非常に大切なことです。

しかし、過度に自分のせいにしすぎてしまうと、
心の重荷となり、自己肯定感を大きく損なってしまう可能性があります。

今回は、人間関係のトラブルにおいて、
必要以上に自分を責めてしまう傾向にある方に向けた
解決策をご紹介します。

例えば「友人との意見の衝突をしたとき」

友人間で、ある問題について意見が対立し、
険悪な雰囲気になってしまい

「私がもっとうまく説明できなかったからだ」
「私がもっと相手の気持ちを理解していれば、こんなことにはならなかったのに」

と自分の非を責めてしまうと、
不安と自己嫌悪で苦しくなります。

このようなときの解決策は、
「状況全体を多角的に捉える」ことが効果的です。

人間関係のトラブルが起きた時は、
反射的に「自分のせいだ」と結論付ける前に、
まずは深呼吸をして、
状況全体を客観的に分析してみましょう。

「なぜ、このような状況になったのだろうか?」
「私以外に、この状況に関わっている人はいるだろうか?」
「相手の立場や状況はどうだろうか?」
「この問題には、私以外の要因も影響しているのではないだろうか?」

といった問いかけを自分自身にすることで、
視野が広がり、問題の全体像が見えてくるはずです。

このような視点を持つと、
友人間で意見が衝突したときに冷静に状況を振り返れます。

自分自身の言動を省みつつも、友人の意見や感情、
そして問題そのものの複雑さにも
目を向けられるかもしれません。

そして、状況を多角的に捉えたことによって

「今回のことはお互いに少し冷静になって、
また話し合えばきっと分かり合えるはずだ」

と考え、必要以上に自分を責めることはなくなります。

 

また職場で同僚との連携がうまくいかず
仕事が遅れが生じてしまったとき

「自分がもっと積極的にコミュニケーションを取るべきだった」
「私がもっと早くから問題に気づいていれば、こんなことにはならなかったのに」

と、全ての責任を自分一人で背負い込んでしまい
しんどくなってしまう人もいるかもしれません。

このような状況のときは
自分に非がある場合もあれば、
相手に原因がある場合、あるいは状況的な要因が
複雑に絡み合っている場合もあります。

だからこそ「自分が悪い」とすぐに決めつけるのではなく、

・「この問題において、私はどのような役割を担っていたのか」

・「相手はどのような状況だったのか」

・「他に影響を与えている要因はないか」と、

冷静に自分と相手の役割、そして状況的な要因を
切り分けて考えてみるのです。

自分に非がある場合は
真摯に反省することは大切ですが、
全ての責任を一人で背負い込む必要はありません。

人間関係のトラブルを
「自分のせい」にしすぎないためには
「客観的な視点を持つ」ことが大切です。

客観的な視点を持つためには

まず、感情的にならずに、
まるで第三者の視点から
状況を観察するように努めましょう。

そのとき自分に問いかけてみるのも効果的です。

・「本当にすべての責任は私にあるのだろうか?」

・「他に考えられる原因はないだろうか?」

次に、相手の立場を想像して
相手はどのような状況に置かれていたのか
どのような気持ちだったのかを
想像してみることで
一方的な見方を防ぐことができます。

また、「状況要因を考慮しましょう」

タイミングが悪かった、情報が不足していたなど、
状況的な要因も問題の一因である可能性も考慮します。

人間関係において、
常に完璧であることは不可能です。

多少の行き違いや誤解は
起こりうるものだと受け入れましょう。

そして自分に非があった場合でも、
必要以上に自分を責めるのではなく、
反省点を次に活かすことを意識しましょう。

人間関係は、決して一人で作るものではありません。

様々な要因が複雑に絡み合って成り立っています。

問題を「自分のせい」にしすぎるのではなく、
客観的に状況を分析し、
自分にできること、
そして相手に委ねるべきことを
冷静に見極めることが、
より健全で良好な人間関係を築くための第一歩となります。

今回のメルマガが、前向きに日々を過ごすための一助となれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今日も素敵な一日をお過ごしください。

次回のメルマガも、どうぞお楽しみに。

日本セルフエスティーム普及協会
代表理事 工藤紀子

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