
“お金の使い方”と自己肯定感との意外な関係~心の状態が映し出す消費行動~
一見すると関係がないように思える
「自己肯定感」と「お金の使い方」の
意外な関係について掘り下げていきたいと思います。
日々の生活において欠かせないお金ですが、
その使い方には、私たちの心の状態が
色濃く反映されることがあります。
自己肯定感が低いと、私たちは無意識のうちに、
自分を大切にしないお金の使い方をしてしまうことがあります。
高価なものや価値あるものを買うのは気が引けたり、
心の空虚さを埋めるために、
つい衝動的な無駄遣いを繰り返してしまうのです。
一方、自己肯定感が高いと、
自分の価値をしっかりと認識しているため、
必要なものには適切にお金を使うことができます。
また、感情的な衝動買いも少なく、
長期的な視点を持った計画的な
お金の使い方ができる傾向があります。
お金の使い方を見直すことは、
自分自身との関わり方を見つめ直す
良いきっかけになるかもしれません。
具体的な事例と解決策を通して、
この意外な関係性を紐解いていきましょう。
事例1:「安いもので済ませよう」とするAさんの場合
一人暮らしのAさんは、家具を買い替える必要に迫られました。
家具店をいくつか回りましたが、
デザインや機能性が気に入ったものほど値段が高く、
「こんな高いものを自分が買っていいのだろうか…」
とためらってしまいました。
結局、質はあまり良くないけれど、
値段だけが安い家具を選びました。
しかし、すぐに使い心地の悪さに不満を感じ、
「やっぱり、あの時思い切って
良いものを買っておけばよかった」と後悔します。
これは、どこかで「自分にはもったいない」と
感じてしまっていたことで
本当に必要なものにお金を使うことを躊躇してしまう、
自己肯定感の低さが表れたお金の使い方と言えるかもしれません。
Aさんへの解決策は、
自分の「本当に欲しいもの」に目を向けてみることです。
「自分にはもったいない」と感じる時は、
なぜそう思うのか、その感情に注意を向けることから始めましょう。
本当に欲しいものを我慢することで、
一時的に節約になることもありますが
長期的に見て満足感を得られず、
結局買い替えが必要になるなど、
余計な出費につながることもあります。
自分の今の経済状況と相談することはもちろん大切ですが
「自分が心地よく、長く使えるもの」を選ぶことは、
自分自身を大切にすることに繋がります。
予算内で本当に欲しいものを見つける努力ができるといいですね。
事例2:ストレス解消のための衝動買いが多いBさんの場合
会社員のBさんは、仕事でストレスが溜まると、
ついオンライン通販で洋服や化粧品などを衝動的に買ってしまいます。
購入した直後は一時的に気分が紛れますが、
すぐに後悔の念に襲われ、
「また無駄遣いをしてしまった」と自己嫌悪に陥ります。
これは、心の空虚さを物質的なもので埋めようとする、
自己肯定感の低さが引き起こすお金の使い方と言えるかもしれません。
Bさんへの解決策は
ストレスの原因と向き合い、
別の解決法を見つけてみるのはいかがでしょう。
衝動買いをしてしまう背景には、
多くの場合、満たされない感情やストレスが存在します。
ストレスを感じた時に衝動的に購入する前に、
まず「何が自分をストレスに感じさせているのか」
という根本的な原因と向き合うことが大切です。
そして、自分にとって、買い物以外の
ストレス解消法を見つけてみましょう。
運動をする、音楽を聴く、
親しい人と話す、趣味に没頭するなど、
心身ともに健康的なストレス解消法を見つけることで、
衝動買いを減らし、
お金をより合理的に使うことができるようになります。
お金の使い方は、私たちの心の状態を
映し出す鏡のようなものです。
無駄遣いが多かったり、
必要なものにお金を使うことをためらったりする背景には、
自分を大切にできていない
自己肯定感の低さが隠れていることがあります。
自分の消費行動を意識的に観察し、
お金の使い方を見直すことは、
自分が自分をどう感じているか
自分との関係性を見つめ直すためのきっかけとなります。
「なぜ自分はこのようなお金の使い方をするのだろうか?」と
自分に問いかけてみてはいかがでしょう。
もし、「自分を大切にするお金の使い方」をしていないと感じたら、
少しずつ意識を変えていくトレーニングをしてみましょう。
自己肯定感を高めることで
お金との関係が大きく変わった事例は
これまでも沢山みてきました。
自分を大切にするお金の使い方は
どんな使い方なのだろうと
ここで一度、見直してみるのもいいかもしれません。
今回のメルマガが、前向きに日々を過ごすための一助となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も素敵な一日をお過ごしください。
次回のメルマガも、どうぞお楽しみに。
日本セルフエスティーム普及協会
代表理事 工藤紀子