感情コントロールは人間関係の質を変える | 一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会

感情コントロールは人間関係の質を変える

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自然の景色には無限の色合いががありますが、結局は色の三元素である赤、青、黄色を混ぜたものです。

同様に、私たちが感じる「感情」も何かが起こったとき(または逆説的に起こらなかったとき)に感じるものも、基本的には感情の組み合わせで出来ていると考えられます。

現在考えられている感情は、チャールズ・ダーウィンが提唱した6つの基本的感情である<喜び><驚き><悲しみ><恐怖><嫌悪><怒り>の他に、心理学者のポール・エクマン※1が加えた10の感情<楽しみ><軽蔑><満足><当惑><興奮><罪悪感><得意><充足><官能的な喜び><羞恥>の16の感情があるとしています。

基本的感情は赤ちゃんも持つ感情で、追加された10感情は成長ともに持つようになる感情と言い換えても良いと思います。例えば、軽蔑の感情や罪悪感に苛まされる赤ちゃんはいませんが、成長過程で軽蔑や罪悪感などの感情を持つようになるのはその証明になると思います。

なぜ人は感情を持つのかは多くの議論があり、大きく分けると「遺伝」「身体的反応」「思考」「文化」の4つ仮説があります。どれか一つではなく複合的な要素が絡みあっていると考えられていますが、ネガティブ感情をコントロールできるようになったらより良い人生を送ることができるのではないでしょうか?

ネガティブ感情が進化過程で残っているということはそれが必要であるからですが、ネガティブ感情を持った時にすぐに感情をコントロールできるようなれば、下記のような沢山のメリットがあります。

※人前であがらなくなる。
※怒りにまかせて酷いことを言ってしまうことがなくなる。
※失敗しても消沈せず、平静な気持ちでいられる。
※自分の欠点を恥ずかしいと思ったりしなくなる。
※恋に盲目的になり、感情に突き動かされて大失敗しなくなる。

その為には、それぞれの感情がどんな時に、そしてなぜ沸き起こるのかを理解する必要があります。

最近、怒りのコントロール方法は紹介されるようになりましたが、文化的遺伝的側面で考えるのであれば欧米人のように怒りを抑えずに自分が怒っていることを表す傾向がある民族もいれば、日本人のように怒りを抑えてしまい鬱積した感情としてストレス化してします民族も存在します。「怒り」の感情ひとつをとっても対処方法は違ってくるのです。

では、嫌悪や罪悪感、羞恥などの感情のコントロールに関してはいかがでしょう? もし「恥ずかしい!」と思った瞬間や嫌な気持ちになった時、それがなぜ起こっているのかを冷静に判断しすぐに対応することができたら、きっと毎日の生活が楽になるのではないでしょうか?

感情の揺れは、自己肯定感に大きく影響します。自分の失敗に関する感情(怒り、悲しみ、罪悪感など)を処理しきれない状態が続くと、自分のことを認めることは難しくなってきます。
ベーシック講座では、レジリエンス(逆境力)の説明時に「自己肯定感」の影の力は「感情力」とお伝えしていますが、自己肯定感という確固たるベースを固めるために「感情コントロール」は避けて通ることができません。

私は「怒り」「羨望」という感情のコントロールが苦手でしたが、この2つの感情コントロールをすることが出来るようになったおかげで、「自分との関係」(自己肯定感や自己評価)を改善することができました。自分との関係が良好になると、次に変化するの家庭や職場など、身近な人との人間関係が変化します。

なぜなら、感情を学ぶと相手の感情を理解し、共感することができるようになるからです。

自己肯定感を支えるメンタルマネジメント講座

※1ポール・エクマン(Paul Ekman、1934年 – )は感情と表情に関する先駆的な研究を行ったアメリカ合衆国の心理学者。20世紀の傑出した心理学者100人に選ばれた。アメリカのテレビドラマ『Lie to Me(ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間)』の主人公カル・ライトマン博士のモデルとなった。(引用:Wiki Pediaより)

(文責 理事:工藤洋一

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