「NO」と言えないあなたへ～自分の中に健全な境界線をもつ～
あなたは、頼まれたことをなかなか断れず、
いつも相手の都合を優先してしまい、
気づけば心身ともに疲弊してしまう、
そんな経験はありませんか？
優しいあなただからこそ、
ついつい相手の期待に応えようと
頑張ってしまうのかもしれません。
しかし、相手の要望に常に「YES」と答えることが、
本当に優しさと言えるのでしょうか？
今回のメルマガでは、
「NO」と言うことへの抵抗感を掘り下げ、
自分との境界線を守ることと
自己肯定感の密接な関係について。
そして、「NO」と言うことが、
決して冷たい行為ではなく、
むしろ自分を尊重し相手との健全な関係を築く上で
不可欠なものであることをお伝えします。
では、なぜ「NO」と言うことに抵抗があるのでしょうか？
会社の上司、同僚、家族、友人
ママ友や趣味や属するコミュニティの仲間など
「NO」という必要があるときに
なかなか「NO」と言えない相手は
あなたにとってはどんな人でしょうか。
「NO」と言うことに抵抗を感じる背景には、
様々な心理が働いています。
例えば、相手を傷つけたくない、失望させたり、
不快な思いをさせたりするのではないかと
心配になるのかもしれません。
また、「NO」ということで相手からの評価が下がり
「嫌われたくない」という恐れもあるかもしれません。
相手の期待に応えることで、自分の存在価値を
感じたいという思いががあるかもしれません。
断ることで、「自分は冷たい人間だ」
「協力しない利己的な人間だ」といった
罪悪感を感じることを避けたいからかもしれません。
この中に、あなたが「NO」と言えない
理由は何かあったでしょうか。
次に「NO」と言えないことで、
感じる精神的負担を考えてみましょう。
仕事などで、頼まれたことを断れないことで
自分のキャパシティを超えたタスクと役割を
引き受けてしまうと、常に時間に追われ
慢性的なストレスや疲労感に繋がります。
本当はやりたくないことや
自分の時間や都合を犠牲にすることを
強いられる状況が続くと、
「なぜ私ばかりが…」
という不満やフラストレーションが募ります。
また、常に他者を優先し
分のニーズを後回しにすることで、
「誰も自分のことを理解してくれない」
「自分だけが我慢している」といった
自己犠牲を強いられている感を抱きやすくなります。
そして、本当はNOと言いたかったのに
言えなかった自分に対して、自己嫌悪を感じ
自分の気持ちを大切にできていない自分を認識することで、
自己肯定感はさらに低下してしまうのです。
「NO」ということは、決して相手を拒絶する
冷たい言葉ではありません。
それは、あなた自身の時間、
エネルギーを尊重することであり
あなた自身を大切にすることです。
そして、「NO」ということは、
あなたと相手の間に健全な境界線を引く行為です。
それにより、自他ともに尊重できる
関係性が築けるのです。
これにより、お互いを尊重し
より対等な関係を築くことができるのです。
自分の中に他者との健全な境界線を
引くことを意識してみてください。
「NO」と言うことに慣れていない場合、
最初は抵抗を感じるかもしれません。
まずは、すぐに「YES」と答えるのではなく、
「少し考えさせてください」と時間をもらうことから
始めてみるのもいいでしょう。
そして、本当に難しいと感じる場合は、
理由を丁寧に説明し、
「今回はお役に立てませんが、
また何かできることがあればお声がけください」といった
代替案を提示することも有効です。
少しずつ、自分の気持ちを大切にしていく
練習を重ねていきましょう。
必要なときに「NO」と言う勇気は、
あなたの自己肯定感を高め、
より自分らしく生きるための第一歩となります。
自分を大切にすることを恐れずに、
少しずつ、自分を尊重する心の境界線を
持てるようにしていきましょう。
次回のメルマガでは、さらに一歩するんで
「NO」を相手に不快感を与えず
かつ自分の気持ちも尊重しながら
伝えるためのコミュニケーションスキルについて
お伝えします。
次回のメルマガも、どうぞお楽しみに。
今日も素敵な一日をお過ごしください。
日本セルフエスティーム普及協会
代表理事 工藤紀子
