子どもの自己肯定感を育む~親の役割と声がけのポイント~

子どもの自己肯定感を育む~親の役割と声がけのポイント~

今回は、お子さんの自己肯定感を育むために、
親がどのように関わり、
どのような言葉をかけたらいいか、
ご紹介いたします。

お子さんの自己肯定感を育む上で、
実は最も大切な要素の一つが、
親御さん自身の自己肯定感です。

親御さんがご自身を認め、
自己受容できていると、
その温かい気持ちと安心感は
お子さんにも自然と伝わります。

安定した精神状態の親の姿は、
お子さんにとって
安心できる灯台となり、
自分を受容されている感覚、
大丈夫という感覚を
自分の中に持つことができます。

親の自己肯定感は、
子どもの自己肯定感を育む際の
羅針盤となるのです。

では、子どもへの声がけには
どんなことを意識したらよいのでしょう?

毎日お仕事や日々のことで
お忙しい親御さんにとって
常に意識して肯定的な声がけをするのは
大変なことです。

そんな時でも、ちょっとした工夫で
お子さんの心に温かい光を灯すような
言葉をかけることができます。

ハードルを下げて
日常に取り入れやすい
簡単な声がけの例をお伝えします。

◆「ありがとうね。」
お子さんがしてくれたことに対して、
必ず感謝の気持ちを伝えます。

些細なことでも
「お手伝いしてくれてありがとうね」
「お片付けしてくれてありがとうね」
「教えてくれてありがとうね」

と伝えることで、
お子さんは自分の行動が役に立っていると
嬉しくなります。

◆「いいね!」
お子さんのアイデアや意見に対して、
肯定的なリアクションを示します。

「その考えいいね!」
「その色使い、いいね!」
「それは、いいね~!!」

のように、まず、肯定的なリアクションを
心がけましょう。

具体的にどこが良いと思ったかを付け加えると、
より響きやすくなります。

また、子どもの考えに対して
親が意見を言いたい場合は、
まず、「そう思うんだね」と
相手を肯定してから伝えます。

「でも」ですぐに反論はしないようにします。

◆「○○ちゃん(くん)らしいね!」
お子さんの個性や特徴を認める言葉です。

「○○ちゃんらしい、面白い発想だね!」
「○○くんらしい、優しい気づかいだね!」

のように、お子さんの良いところを捉えて伝えます。

◆「頑張ったね。」
結果がどうであれ、
お子さんの努力を認める言葉です。

「今日は一日頑張ったね」
「難しい問題に一生懸命取り組んだね、頑張ったね」

と、プロセスを評価して認めてあげましょう。

◆「大丈夫だよ。」
お子さんが不安や心配を感じている時に、
安心感を与える言葉です。

「失敗しても大丈夫だよ。まずやってみていいんだよ」
「大丈夫だよ。何か困ったことがあったらいつでも言ってね」

などと、受け止める姿勢を示しながら、
安心感を与えてあげましょう。

◆「○○が好きだよ。」
ストレートに愛情を伝える言葉です。

「○○ちゃんのその笑顔が好きだな~」
「○○くんの優しいところが大好きだよ」
「○○くんの元気なところが好きだよ」

と、具体的な点を挙げて伝えます。
親から「あなたのこんなところが好き」
これはこどもにとっての宝物になる言葉です。

◆「すごいね!」
結果だけでなく、
お子さんが何かを頑張ったことに対して、
シンプルに認め、共感する言葉です。

「すごいね~!!絵が上手に描けたね!」
「すごいね~!最後まで諦めずに頑張ったね!」

のように使えます。
親が心からすごい、と尊敬の念を持って
言ってくれる言葉ほど、子どもにとって
嬉しくなることはありません。

ここでお伝えした言葉を
日常のちょっとした瞬間に
意識して取り入れてみてください。

親が自分を温かく見守ってくれている
自分のことを信頼してくれている
この感覚が子どもの自己肯定感の根っこを育てます。

お子さんに注意を与えるときは
どんなに小さい子でも
その子の人格を否定するような言葉は避けましょう。

「なんでいつもそうなの!」
「本当にだめな子ね!」といった言葉は、
子どもの自尊心を深く傷つけてしまいます。

大切なのは、行動そのものに焦点を当てて伝えることです。

「宿題をする前にゲームをするのは、
時間を守るという約束と違うね」

など、具体的に何がいけなかったのか、
そしてどうすれば良いのかを優しく伝えることが、
子どもの耳にしっかり届きます。

親からのの温かい眼差しと
愛情に満ちた声かけは、
お子さんの自己肯定感を育む
何よりの栄養となります。

焦らず、一歩ずつ、
お子様と共に成長していくことを楽しんでください。

今日も素敵な一日をお過ごしください。

次回のメルマガも、どうぞお楽しみに。

日本セルフエスティーム普及協会
代表理事 工藤紀子

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