8月27日の夜、金沢市地域デイサービス部会の職員の方々を対象とした研修会で、自己肯定感についてのお話をさせていただきました。
勤務後の疲れた時間帯であった上に、突然の雨も降り出すという悪条件の中、お申し込みのあった20人全員が集まってくださいました。
介護の仕事をする人は、その仕事を選んだ時点で「やさしさ」を持っている方が多いと考えられています。でも、それが満ち足りた自分からあふれ出す「やさしさ」なのか、そうでないのかによって、仕事のやりがいをどれだけ感じられるかが大きく異なってきます。
自分のことを大切にし、自分に価値を感じられていれば、働きがいや生きがいを感じながら、いきいきと毎日を送ることができます。
しかし、目の前の人に喜んでもらうためには自分のことは後回しでかまわないという思いからの「やさしさ」だとすると、いつかカラダかココロが壊れてしまいます。
そうならないよう、ありのままの自分を受け入れた上で、満ち足りた自分にしていくこと。それが、自己肯定感の高い自分になるということであり、長く介護の仕事を続けて行く上で、とても重要なことなのだということをお話ししました。
短い時間ではありましたが、皆さん、とても熱心に聞いてくださいましたし、ミニ・ワークにも真剣に取り組んでくださいました。
研修から10日後、お礼状とアンケートの抜粋が届きました。その一部をご紹介します。
・介護に自己肯定感が大きく関わっていることを教えていただきました。意外なことでした。自分をもっと大切にしていこうと改めて思いました。
・優しい気持ちになりました。自分を認めて自分をもっと好きになりたいと思いました。
・自分を振り返るよい機会になりました。
そもそも、私が自己肯定力のトレーナーになったのは両親の介護がきっかけです。「親孝行」「恩返し」だからと自分のペースを大きく変えたことで心身のバランスが崩れ、なんとかしなくてはと思ったからでした。いま、こうして、介護職の方々にお話をさせていただく場を持つことができて、とても幸せを感じています。これからも、少しずつ丁寧に伝えていければと思います。
(文責・中田有博)