ダイエットがいつも続かないのは“意思の弱さ”のせい?

健康や美容のためにダイエットを始めたのに、なかなか続かない――。

もしあなたが今、そうした悩みを抱え、
「自分は意思が弱いからダメなんだ」と
自責の念に駆られているとしたら、
少し立ち止まって考えてみてください。

あなたのダイエットが続かない本当の理由は、
「意思の強さ」の問題ではなく、
「自己肯定感」という心の土台にあるのかもしれません。

今回は、ダイエットとリバウンドの背景にある
自己肯定感との意外な関係を解き明かし

自己肯定感を味方につけるための
新しいアプローチについてお伝えします。

従来のダイエットの多くは、
「太っている自分はダメだ」「この体型では価値がない」という
自己否定を動機として始まります。

この「いまの自分がダメだから自分を変えたい」という
自己否定がベースの動機付けは、
短期的には強い推進力になりますが、
長期的には心に大きな負担をかけます。

自己否定からスタートすると
「~しなければならない」という義務感となり、
常に脳にストレスを与えます。

このストレスは、食欲を増進させるホルモン(コルチゾールなど)
の分泌を促すと言われています。

抑圧されたストレスは、やがて強烈な反動を生みます。

無意識のうちに「ストレスを解消するため」に過食に走り、
計画が崩壊してしまうのです。

つまり、ダイエットを頑張れば頑張るほど、
自責の念がストレスとなり、
そのストレスがリバウンドを引き起こすという、
皮肉な負の連鎖に陥ってしまうのです。

この負の連鎖を加速させるのが、
自己肯定感が低い人ほど陥りやすい
「完璧主義」と「全か無か思考」のパターンです。

たとえば あなたが
「今日は甘いものを一切食べない」と決意したとします。

夕方にクッキーを1枚食べてしまったとき…

「今日は失敗しちゃったけれど、
明日の食事で調整すれば大丈夫」と思えれば
ダメージは低く抑えられますが

完璧主義で全か無か思考で捉えると

「たった1枚でも食べてしまった。
私は意思が弱い、もうどうせ無理だ。
残りのクッキーも全部食べてしまえ!」

こんな状態になりかねません。

このように、一度の失敗を極端に
「自分という存在全体の失敗」と結びつけ、
全てを放り出してしまう思考こそが、
リバウンドの大きな原因です。

では、この負の連鎖を断ち切るにはどうすれば良いでしょうか。

カギは、動機を「自己否定」から
「自己受容」と「自分の気持ちを大切にする」
自分への思いやりに変えることです。

まず、動機を「I want to(私はしたい)」に変換しましょう。

「痩せなければ(Have to)」ではなく、
「もっとおしゃれを楽しめる体にしたい(I want to)」
という動機に切り替えてみます。

ダイエットを計画しているとき
目標設定の例をあげてみます。

×「週に3回、激しい運動をしなければならない」

○「体重を落としていいスタイルになるためにに、早歩きでウォーキングしたい」

×「揚げ物を一切食べてはならない」

○「体が喜ぶよう、野菜を意識して摂りたい」

動機を「義務感」から「自己愛」に変えることで、
ダイエットそのものがストレス源ではなく、
自分を大切にするためのポジティブな習慣へと変化します。

ダイエット中の失敗は、「意思の弱さ」の証明と捉えるのをやめてみましょう!

計画通りにいかなくても、
それを「次のダイエットの成功に活かす必要なデータ」
と捉えて、再度チャレンジします。

もし、うまくいかなかったら、その時の対処法を考えおきます。

過食してしまったら、自分を責める代わりに、
「ああ、これは体がストレスを感じているサインなんだな」
と客観的に事実を観察します。

そして、「明日は、ストレス解消のために別のことを試してみよう」と、
感情論ではなく、次の行動を修正するための知識として扱います。

自分への理解と思いやりをを持つことで、
思い通りにいかなくても、失敗しても全否定せず
すぐに軌道修正が可能になります。

ダイエットの成功は、生まれ持った「意思の強さ」に
依存するものではありません。

「ありのままの自分」を否定せず、
「自分をもっと好きになりたい」
「健康で幸せでいたい」という純粋な願いを尊重し、
そのために自分を大切にする選択を積み重ねること。

現状を否定せず、自分に優しくなると、
体と心の声に素直に従えるようになり、
自然と持続可能なライフスタイルへと移行できます。

自分を責めるのをやめ、
ご自身の心と体を慈しむことからはじめてみてください。

これが自分を尊重し自己肯定感を味方にしたダイエットです。

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工藤紀子 代表理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 代表理事。27年以上にわたり自己肯定感(セルフエスティーム)の研究と実践に取り組み、日本人の特性に最適化した独自メソッドを開発。

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