「ちょっと疲れた心」にできること|GW明け・5月病から回復する自己肯定感メソッド【2026年版】

📌 この記事のポイント

  • 2025年調査では、会社員の約6割が五月病を経験。16%は毎年のように経験している。
  • GW明けの「ちょっと疲れた心」は、心身からの大切なサイン
  • 疲れが長引く背景には「自己肯定感の低下」が深く関わっている。
  • 家庭・職場で今日からできる回復法と、自己肯定感を整える3つの習慣を紹介。
  • 2週間以上不調が続く場合は、心療内科・精神科への相談を検討。

⚠️ 受診の目安:気分の落ち込み、不眠、食欲不振、強い倦怠感などが2週間以上続く場合は、適応障害やうつ病の可能性もあります。一人で抱え込まず、心療内科・精神科などの専門機関にご相談ください。

GW(ゴールデンウィーク)が終わると、非日常から日常へ戻るギャップや、遊び疲れ・生活リズムの乱れなどから、疲れや倦怠感を感じる人が増えてきます。

新年度や季節の変わり目など環境の変化が多い時期には、知らず知らずのうちにストレスや疲労感が溜まりやすくなります。

「なんとなくやる気が出ない」「会社や学校に行きたくない」「朝起きられない」――そんな自分を責めていませんか?

実は、その「ちょっと疲れた心」は、あなたの心身からの大切なサインです。サインを無視せず、早めに整えてあげることが何より大切です。

今日は、家庭や職場で今日からできる心身のリカバー法と、根本から整える「自己肯定感の習慣」をお伝えします。

なぜGW明けに心が疲れるのか?

GW明けに心身の不調を感じる「五月病」は、医学的な病名ではなく、4月の環境変化と長期休暇の影響で起こる適応のゆらぎを指します。背景には、大きく3つの要因が重なっています。

1. 環境変化と長期休暇の「ギャップ」

4月の入社・異動・進学などで張り詰めていた緊張が、GWで一気にゆるみます。連休明けに再び気を引き締め直そうとすることで、心身に大きな負荷がかかります。

2. 自律神経の乱れ

春から初夏にかけては寒暖差や気圧変動が激しく、自律神経が乱れやすい時期です。生活リズムの乱れも重なり、体調不良や精神的な不安定さを引き起こします。

3. 「がんばらなきゃ」という心理的プレッシャー

新しい環境に早く適応しようとがんばりすぎる人ほど、心の疲れが蓄積しやすくなります。特に真面目で完璧主義な人は要注意です。

2025年調査が示す「五月病」の現実

2025年に実施された複数の調査からは、五月病が決して一部の人だけの問題ではないことが見えてきます。

調査主な結果時期
徳志会調査会社員の約6割が五月病を経験16%が毎年経験約7割が業務に影響約3割が退職を検討2025年4月
くるめし調査20代・30代の約40%が五月病症状を経験。20代の41.2%が「上司とのコミュニケーション不足」を原因に挙げる。2025年
アイスタット調査原因第1位「人間関係」37.1%、第2位「GW(長期休暇)」28.9%。症状第1位は「気分が落ち込む、元気がなくなる」53.5%。2022年(2025年参照)

注目すべきは、五月病が個人のメンタルだけでなく退職にまで発展しうること、そして原因の上位に「人間関係」が挙がっていることです。これは、心の疲れの根本に「自己肯定感」が関わっていることを示唆しています。

自己肯定感が低いと「疲れた心」が長引く3つの理由

同じ環境で働いていても、五月病になりやすい人とそうでない人がいます。その差を分けるのが「自己肯定感」の高さです。

理由1:自分を責める内的批判が強い

自己肯定感が低いと、「またできなかった」「自分はダメだ」という内なる批評家の声が強くなります。疲れているのに自分を労われず、心の回復を妨げてしまいます。

理由2:「休んでいい」と思えない(完璧主義)

自己価値を「できること」「成果」に置いてしまうと、休むこと自体が罪悪感につながります。結果として疲労を溜め込み、回復のタイミングを逃してしまうのです。

理由3:他者比較で疲弊しやすい

「同期はもう慣れているのに」「あの人は元気そうなのに」――比較によって自分を責める癖は、心の消耗を加速させます。これが2025年調査で「人間関係」が原因1位となった背景でもあります。

家庭でできる心身のリカバー法

家庭は、最も心を緩められる場所であり、リカバーの基本舞台です。「セロトニン分泌系」「自律神経系」「思考チェンジ系」の3つの軸で整えていきましょう。

セロトニン分泌を促す習慣

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分の安定に欠かせません。次の3つは特に取り入れやすい習慣です。

  • リズム運動:ウォーキング、軽いスクワット、ラジオ体操など、一定のリズムで体を動かす
  • 朝の日光浴:起きてから30分以内に5〜15分日光を浴びる。朝の散歩がおすすめ
  • よく噛む食事:歯ごたえのある食材(玄米、ナッツ、根菜など)を意識的に取り入れる

自律神経を整える習慣

  • 深呼吸・ストレッチ:家事の合間でも1分でOK。緊張がほぐれます
  • ぬるめのお風呂:38〜40度に15〜20分。副交感神経が優位になります
  • 瞑想やヨガ:1日5分でも、心の静けさを取り戻せます

思考をチェンジする習慣

「足りない」という不足感はストレスを増幅させます。代わりに、すでに得ているもの・恵まれていること・感謝できることに意識を向けてみるのです。モノの見方が変わると、心が軽くなります。

また、家の中の整理整頓もおすすめ。一日一カ所だけでも片付けると、達成感とともに心が落ち着きます。

職場でできる心身のリカバー法

2025年のくるめし調査では、若手社員の五月病対策として「働き方の柔軟化」と「社内コミュニケーションの充実」を求める声が上位に上がりました。職場でできる工夫は、想像以上に多くあります。

1. 小さな目標設定で「自己効力感」を育てる

「メールの返信を15分で片付ける」「書類作成を20分で終わらせる」――タスクに時間目安をつけて取り組むと、完了するたびに小さな達成感が生まれます。

これは「できた」という成功体験の積み重ねとなり、自己効力感(自分はできるという感覚)を高めます。自己効力感が育つと、前向きな気持ちが自然に湧いてきます。

2. 「ありがとう」を声に出す

お互いをねぎらい、「ありがとう」「助かったよ」と声を掛け合える環境では、お互いの存在価値を認め合うことができ、安心感を持って仕事に取り組めます。同僚と他愛のないおしゃべりや冗談を交わすのも、立派な心のリカバー法です。

3. 一日の終わりに「3つのよかったこと」を書き出す

仕事を終える前に、その日にあった「よかったこと」を3つ書き出してみましょう。小さなことで構いません。気持ちよく一日を締めくくれ、明日への活力になります。

4. オンとオフをはっきり分ける

終業後や休日は、意識的に仕事を切り離し、趣味やリラックスできる時間、家族との時間を大切にしましょう。エネルギーチャージは、最大の生産性向上策でもあります。

「ちょっと疲れた心」を整える3つの基本習慣

家庭や職場の工夫に加えて、もっと根本から心を整える習慣があります。それが、自己肯定感を育てる3つの基本習慣です。

習慣❌ NGパターン⭕ OKパターン
① 自分を責めない(自己受容)「やる気が出ない自分はダメだ」と否定する「疲れているんだな、よくがんばってきたね」と労う
② スモールステップで再開「全部一気に元に戻さなきゃ」と無理をする「今日は一つだけやろう」と小さく始める
③ 小さな成功体験を積む(自己効力感)大きな成果が出るまで自分を認めない「できた」を毎日3つ見つけて記録する

自己肯定感は、自分を「できる・できない」で評価するものではなく、「どんな自分でも大切な存在だ」と認める感覚です。この感覚が育つと、ストレス耐性が高まり、心の回復力(レジリエンス)も強くなります。

心の健康は、日々の小さな積み重ねから生まれます。

GW明けに「ちょっと疲れたな」と感じたら、それは自分を整えるタイミング。自分を大切にし、ストレスや疲労感と上手に付き合う習慣を身につけていけたら素敵ですね。

今日も素敵な一日をお過ごしください。

文責:代表理事 工藤紀子

関連記事|心が疲れたときに読みたい

本記事と関連する自己肯定感のコラムです。あわせてお読みいただくと、心の整え方の理解がさらに深まります。

参考文献・参考情報

  1. 一般社団法人徳志会「3割の会社員は五月病が原因で退職を検討⁉ 五月病が仕事へ与える影響を徹底調査【2025年版】」(2025年4月28日)
  2. 株式会社くるめし「新入社員研修および社内コミュニケーションに関する調査」(2025年)
  3. 株式会社アイスタット「五月病に関するアンケート調査」(2022年5月、2025年4月参照)
  4. 森ノ宮医療大学 米花乃「GW明けに注意!『五月病』を防ぐメンタルヘルスケア」(2025年)
  5. 厚生労働省 精神障害の労災認定状況に関する公表資料

 

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工藤紀子 代表理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 代表理事。32年以上にわたり自己肯定感(セルフエスティーム)の研究と実践に取り組み、日本人の特性に最適化した独自メソッドを開発。

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