会議などで、自分の意見があるのに「どう思われるか不安」「どうせ発言しても無駄」「笑われるかも」「恥ずかしい」等々の感情が邪魔をして、発言を求められているのにも関わらず「と、特に意見はありません….」と答えた経験はありませんか?
こうした経験を持つ人は少なくなく、それは私たち大人だけではなく、子ども達にも蔓延している“意識”でもあるようです。
内閣府が6月に発表した「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」によると、「自分の考えを相手にはっきり伝えられるか?」という問いに「そう思う」と答えた割合は日本は46.3%で、7か国中(日本,韓国,アメリカ,英国,ドイツ,フランス,スウェーデン)で最も低い数字でした。
「沈黙は金」「黙して語らず」「言わぬが花」など、日本文化では思ったことを口に出さずにいることが美徳とされていた時代が長く続いていたこともあり、こうした文化が綿々と続いているのかもしれません。ただ、意見を言わない人の事を周りが忖度し、その人の気持ちや意見を想像してあげるような時代ではなく、日々の生活スピードが増していくグローバル社会では自分の意見をしっかりと伝える事は、今後ますます必要とされていきます。
日経新聞夕刊(2019年8月20日)の「学校でリーダーシップについて学ぶ機会が広がっている」という記事で、小学校内で「うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む」ための活動があり、東京都足立区立花俣小学校では、掃除や体育、飼育などの10の委員会で、新たな活動を立ち上げることをテーマに話し合ったりしている中「違う意見が出たら『おもしろい! もっと聞かせて』と言ってみるといいよ」と、先生は生徒たちに伝えたそうです。異なる意見を面白がって聞き合うことで、新しい世界が広がるということです。
こうした、闊達な意見を安心(批判されることなく)して発言できるという絶対的安心感は、学校だけではなく企業や家庭に於いても非常に重要ですが、その為に必要になるのは、管理職(上司)や親がそうした環境を構築することです。
その為には、管理職や親自身の「自己肯定感」が重要になります。管理職や親が「自己肯定感」を高めて自己受容できる事で、はじめて部下や子どもの意見を尊重することが出来るからです。教育現場、企業内、家庭で多様な意見を引き出すには、まずはトップに立つ教師であるあなた、管理職であるあなた、そして、親であるあなたの「自己肯定感」がますます重要になってくるのです。
(文責:工藤洋一)
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