自信満々で自惚れすぎる人


自惚れ(うぬぼれ)とは、実際以上に自分が優れていると思い込み、得意になることです。
自惚れが強い人は自信満々に見えますが、その自信は周りからの特別扱いや賞賛に支えられていて、それが得られないとすぐに怒ったり、相手を責めたりしやすいのが特徴です。他者の承認がなくても自分を保てる「自己肯定感が高い人」とは、似ているようで正反対の状態です。
皆さんの周りに、自信満々で「自分は特別な人間だ!」と全身でアピールしている人はいないでしょうか。
そのような人は「自分は誰よりも価値がある人間だから、周りは自分を尊敬すべき」「尊敬されるのは当たり前だ」というマインドを持っています。自分には周りからそう思われるだけの価値があり、周りが自分のことを特別扱いしてちやほやするのは当然だと思う傾向があります。
自惚れが強い人の特徴
- 周りから特別扱いされ、尊敬されるのが当然だと思っている
- 気に入らないことがあると、すぐに責任者を呼んだり相手の非を責めたりする
- 相手のちょっとしたミスを大げさにアピールして、自分の要望を通そうとする
- 相手の立場や能力によって、態度を大きく変える
- 自分より恵まれた人や成功している人には表面上従順だが、内心は強い嫉妬心を持つ
- 褒められたり認められたりする頻度が減ると、不機嫌になる
例えば、レストランなどで自分がサービスされる立場にあるとき、気に食わないことがあるとすぐに責任者を呼び、相手の非を責めて自分の正しさを主張することで自分の思い通りにしようとしたり、駅や街角でも相手のちょっとしたミスで、自分が被害を被ったり不利になったりすると、そこを大げさにアピールして意見や要望を通そうとしている人などの振る舞いがまさにそうです。
自惚れが強い人の心理
「自信満々だから成功する」とは限らない
自惚れが強い人は、競争を厭わず、自分を強くアピールするので、「成功者」というポジションにいる人も少なくないかもしれません。
ただし、「自分は特別だと思うからこそ成功する」とは言い切れません。アメリカの若い男性1,600人以上を8年間追跡した研究では、高校時代の自己肯定感は、その後の学歴や職業上の達成にほとんど直接影響していませんでした。むしろ、職業上の地位を得たことが自己肯定感を高めていたと報告されています。成功が「自分は特別だ」という感覚を強めている面もあるのです。
特別扱いされないと怒りやすいのはなぜか
「自分は特別な人間だ!」と思うことは悪いことではありませんが、問題になるのは些細なことでも自分が気に入らないことがあったり、自分に対して敬意に欠ける振る舞いをされたと感じたりすると、自己価値が脅かされるので自分を正当化するための行動をとりやすくなる点です。
心理学の研究でも、攻撃的な行動は、自己評価が低い人よりも、高すぎる自己評価が他人や状況によって否定されたときに起こりやすいと指摘されています。自分の評価を下げたくないために、怒りを相手に向けてしまうのです。
「オレ様的な人」は、自分のことを特別と思っているので、他者の気持ちはなかなか理解できません。そのため人の気持ちに動かされることはありませんが、一方で、常に立場や能力における自分との比較で相手への態度を変えやすいため、自分よりも恵まれた環境にいる人や自分よりも権威がある人、成功している人には、表面的には従順になりやすいですが、内心は嫉妬心を強く持つ傾向もあります。
自惚れが強い人への接し方
このような人が、いつも自分が身を置く会社や家族の中にいると、部下や家族など、周りの人は大変苦労をします。
このタイプの人にやっていいことは「積極的に褒める」ことですが、ここで重要なのは、相手のご機嫌を取ろうとするのではなく、本当にそう思った時だけにすることです。自分が心にも思っていないことでは、自分自身が疲れ果ててしまうだけでなく、相手は常にあなたからの承認をもらうことが当たり前となり、あなたからの承認や褒められる頻度が減ると不機嫌になったり、怒りが生まれやすくなるので注意が必要です。
また、相手が不機嫌になっても、それを自分の責任として抱え込みすぎないことも大切です。
自惚れが強い人と、自己肯定感が高い人の違い
なぜ「自惚れが強くオレ様的な人」は周りから特別に扱われないと、ちょっとのことで怒りをぶちまけたりするのでしょうか。それに対して、「自己肯定感」が高い人は、自分の特別感やすごさを周りにアピールして、承認を他者に強要することはありません。それがなくても自分を保つことができるからです。
| 場面 | 自惚れが強い人 | 自己肯定感が高い人 |
|---|---|---|
| 自分の価値の支え | 周りからの特別扱いや賞賛 | ありのままの自分を認める気持ち |
| 認められないとき | 不機嫌になり、相手を責める | 落ち着いて自分を保てる |
| 批判や指摘を受けたとき | 自分を正当化しようとする | 必要な部分を受け止め、改善に活かす |
| 他人の成功 | 表面上は従っても、内心で嫉妬する | 「自分は自分」と素直に喜べる |
| 相手への態度 | 立場や能力によって変わる | 相手の立場にかかわらず尊重する |
この違いを生んでいるのが「自己肯定感」です。自分の存在そのものを認める土台が育っていないと、周りからの評価で自分の価値を支え続けなければならず、それが脅かされると怒りや攻撃として表れやすくなります。
→ 自信と傲慢の違いとは?真の自信を育てる自己肯定感
→ 傲慢な人が本当は自信がない理由とは?
人事・管理職のご担当者様へ
部下に強く当たる、指摘を受け入れない、相手によって態度を変える。こうした職場の人間関係の課題に対して、自己肯定感を土台にした管理職研修・コミュニケーション研修を行っています。
(文責:工藤洋一)
自己肯定感が人間関係にどう影響するのかは、講座で詳しくお伝えしています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 自惚れ(うぬぼれ)とはどういう意味ですか?
自惚れとは、実際以上に自分が優れていると思い込み、得意になることです。自惚れが強い人は自信満々に見えますが、その自信は周りからの特別扱いや賞賛に支えられていることが多く、それが得られないと不機嫌になったり怒ったりしやすいのが特徴です。
Q2. 自惚れが強い人と、自己肯定感が高い人はどう違いますか?
自惚れが強い人は、周りに自分のすごさを認めさせることで自分の価値を保とうとします。自己肯定感が高い人は、他者からの承認がなくても自分を保てるため、承認を強要せず、批判や他人の成功も落ち着いて受け止められます。
Q3. 職場に自惚れが強い人がいるとき、どう接すればよいですか?
本当に良いと思ったことは具体的に認め、ご機嫌取りのための褒め言葉は避けましょう。相手の怒りを自分の責任と受け止めすぎず、事実と要望を落ち着いて伝えることも大切です。上司や管理職の場合は、組織として相談できる窓口や仕組みを整えておくことが役立ちます。
参考資料
- Bachman, J. G., & O’Malley, P. M. (1977). Self-esteem in young men: a longitudinal analysis of the impact of educational and occupational attainment. Journal of Personality and Social Psychology, 35, 365–380.
- Baumeister, R. F., Smart, L., & Boden, J. M. (1996). Relation of threatened egotism to violence and aggression: the dark side of high self-esteem. Psychological Review, 103, 5–33.
LINE@では、自己肯定感の高めるワークをお伝えしていますので、お友達追加してくださいね。LINE@ID:@selfesteem
当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited.
















