「自己肯定感を高めなくては」と自分を苦しめていませんか?
これまで26年間、自己肯定感(セルフエスティーム)に関わってきましたが、今ほど「自己肯定感」という言葉が溢れる時代が来るとは夢にも思っていませんでした。
7年前に「日本に自己肯定感を普及させよう」とこの協会を立ち上げたときも、「セルフエスティーム」や「自己肯定感」という言葉を知る人は、私の周りでは教育に従事されている人以外ほとんどいませんでした。
自己肯定感という言葉や概念が認知されて、誰もが自分らしく生きていくことができる世の中に近づいているとしたら、それは素晴らしいことですが、ここ最近、言葉だけが独り歩きをしている感じが否めません。
昨今の社会現象のようになっている「自己肯定感ブーム」には一種の違和感さえ覚えてしまうのです。
本来、「自己肯定感」とは、自分が自分をどう思うかの感覚で、ありのままの自分を認めてその自分を好意的に受け止めている感覚です。
最近は、職場や学校で「仕事ができないのは自己肯定感が低いからだ」、「自己肯定感を高めなければ成功できない」、子育てに関しては、「自己肯定感を高めれば学力が上がる」、学校でも問題行動を起こす子がいると「自己肯定感が低いからだ」と、好ましくない状況を「自己肯定感の低さ」にすべて結びつけてしまうものの見方、言葉の使い方が増えているように感じます。
そこで、出てくるのは「何とかして自己肯定感を高めなければ」という思いとともに、「自己肯定感は高めるべきだ」という外側からのプレッシャーです。この思いが、当事者を苦しめてますます生きにくさから抜けられない状況を作り出しているように思えてなりません。
好ましい結果を得られないのは「自己肯定感が低い」からだと、責め立てては本末転倒です。
もし自分に「自己肯定感が低い」というラベルを貼り付けていたら、いったん、それを剥がしてみませんか。そのラベルに書かれている理由だけで、動き出してはますます自分を苦しめてしまうだけです。
大事なのは、自分が置かれた状況、今の自分を知ることです。現状をありのままに見て、いい悪いではなく、そこを認め、受け入れて初めて動き出していけます。
自分を理解できないと、自分を必要以上に低く評価したり、逆に自分を自分以上に高く見積もってしまう不適切な自己評価となります。それが、感情を害しやすくし、他者との関係をうまく築けない要因をつくります。
ここで自己肯定感が低い症状が、少しでも当てはまっているとしたら、それは一番の自分の理解者になるべき自分が、自分を理解していない状態であると認識してみてください。そのために必要以上に自分を責めてしまうことがあれば、それが自分を苦しめているのです。
著書「職場の人間関係は自己肯定感が9割」では、「自己肯定感を高める5つのステップ」を紹介していますが、自己肯定感の土台をつくるには、自分を客観的に見て、等身大の自分を知ることが非常に重要なのです。
自己肯定感は、いつからでも高めていけますが、一朝一夕にすぐに高められるものではないのです。なぜなら、これまでの自分との関係をいきなり変えることはできないからです。時間はかかります。しかし、付け刃ではなく、時間をかけてじっくり自分を認め、受け入れ、自分を理解して、自分との関係を良好にできると、自分を好意的に感じられるようになるのです。このプロセスが非常に大切なのです。
「自己肯定感を高めなければ」という思いが、あなたを苦しくさせていたら、その呪縛をはずしてください。
まずスタートは等身大の自分を理解して、自分との関係を良好にすることです。
それができると、どんどん自分らしく生きていけます。
それが、自己肯定感が高まった状態なのです。
強迫観念から自己肯定感を高める必要はないのです。
まず、深呼吸してそのままのあなたをいったんOKしてあげてください。
そこで、是非「自分を理解する」ことに重点を置いた当協会の講座を体験してみてください。きっと霧が晴れるように、自分をそのまま受け止めることの心地良さを感じて、自分の一番の理解者になる一歩が踏み出せることでしょう。
(文責:代表理事 工藤紀子)
「自分を理解する」講座はこちらがお勧めです。
【メンタルマネジメント】|【ベーシック講座】
認定講師は様々なテーマで勉強会をして知識を深めています。認定講師になって知識を深めたい方はこちらをご覧ください。
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