日本史・文化から学ぶ、自己肯定感(4)【葛飾応為】 | 一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会

日本史・文化から学ぶ、自己肯定感(4)【葛飾応為】

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“わたし、失敗しないので・・!”たたき上げのスキルだけが彼女の武器・・。

 

某ドラマでの主人公の名セリフですが、自分もこんなことを、堂々といってみたいものだと思われている方も多いのではないでしょうか。

このドラマの主人公は架空の人物ですが、このセリフを聞くたびに、ある歴史上の人物が頭に浮かびます。

それは葛飾応為。葛飾北斎の三女で、江戸時代の女性浮世絵師。
同世代の浮世絵師の中でも際立っているといわれる技術に加え、「自分を信じて挑んでみなよ。わたし、失敗しないよ。だって、わたしならやれる。」という「挑む力」をもらえるからです。

応為については評伝があまり残されていませんが、応為の人となり、生き方は、彼女を主人公とした杉浦日向子氏の「百日紅」(アニメ映画にもなりました)や朝井まかて氏の「眩(くらら)」等を通して知ることができます。

北斎は、「余の美人画はお栄(応為)に及ばざるなり」という言葉を残しているくらい美人画においては名手と言われています。しかし、当時、既に「北斎」というブランド名があったにせよ、実娘といえ、女性が自分の人生を筆一本にかけていく覚悟は相当なものであったと想像しますし、北斎がそうであったように、彼女も、自分の才に満足することなく(本人は、北斎の才能を受け継いでいない、と思っていたようですが)、『描き終わってみたら、不足しか目につかなくて、まだまだと思うんだよ、親父どのもあたしも。そうやって己が及ばぬことを知っているから、いい絵を描こう、巧い絵を描こうてぇ自らの欲を振り捨てて』次にそして次に挑んでいました。

応為の現存する作品は肉筆が10点前後ですが、「三曲合奏図」という作品には、町娘と芸者と遊女が一緒に演奏している姿が描かれています。『実際には住む世界の異なる女らが集まって共に合奏するなどあり得ない。でも絵ならできる。』と、一般的な浮世絵にとらわれず、自らが描きたいものに挑み、見事に完成させています。

また、有名な「吉原格子先之図」は、応為58歳頃に取り組んだ作品と言われ、光と影の描写を巧みに使い、多くの人を魅了し私もとても大好きな作品です。
半まがきから男らが、店の中を覗く後ろ姿と屋内にいる何人かの花魁たち、その一人の顔だけがしっかり描かれており、これも通常の浮世絵とは違うイメージを与える作品です。

応為は当時の女性に求められていた家庭的なことはとんと出来ず、離婚も経験、父親の北斎から、「アゴ」と呼ばれていたくらいアゴが出ていて、美人とは言えない風貌だったらしいですが、『筆をもてば、食べることも寝ることもどうでもよくなる』性分と『筆をもったら放したくなくなる身の熱さ』の情熱、そして北斎の制作助手もつとめていたとされており、真剣さとの勝負から自分への信頼感も彼女の武器であったはずです。

自分のやりたいことに挑むときは、失敗したらどうしよう・・うまくいかなかったらどうしよう、と不安をかかえるのではなく、どうせなら自信をもって挑みたい、そして良い成果につなげたい!
自分ならできる、大丈夫、という自信は、自己肯定感が大いに関わってきます。

弱い自分も含めたありのままの自分を受入れることで、今の自分が自分であって大丈夫、という自分への信頼感をもてるようになり、自己肯定感が高まります。
そこから、やりたいことに挑戦したい、自分ならできる、という自己効力感が高まり、それが自分のやりたいことへの後押しとなります。
挑む気持ちが不安に勝り、自然とやりたいことに挑戦している自分に気づくはずです。そして、自分への安心感が挑むことへの情熱を継続させ、高めたいスキルアップにつながっていきます。

ドラマの主人公でも、応為でなくても「やりたいことがあるなら、自分を信じて挑んでみなよ。わたし、失敗しないよ。だって、わたしならやれるから。」と、自然に堂々と言える自分になれるのです。

現に私がそうです。以前は、文章が苦手な私が何かを公表することなんてできない、自分が好きなことでも人は興味をもたないのではないか、などとひどくマイナス思考でした。しかし、協会の自己肯定感の講座を学び、ワークを実践していく中で、自己肯定感が育まれていく実感があり、今ではトレーナーをさせていただいておりますし、自分がやりたいことに手を挙げ、私ならやれる、と楽しみながらこのコラムに挑んでいます。

『』部分「眩」(朝井まかて)新潮社 引用

(文責:おないみえこ

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