子どものなかに宇宙がある

工藤紀子
この記事の監修者
工藤紀子|代表理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 代表理事。自己肯定感の研究と実践に32年取り組み、のべ2万8千人以上に研修を実施。著書に『レジリエンスが身につく 自己効力感の教科書』『職場の人間関係は自己肯定感が9割』等。詳しいプロフィール →

コロナウィルスは終息の兆しをみせないままですが、在宅勤務を余儀なくされた親と行動制限がされている子どもが長時間一緒にいることで、双方がストレスを抱えやすくなります。まだ、日本では大きな問題は起きていないようですが、欧米では自宅待機の影響で子どもに対するDVの報告が増えています。

子どもは子どもの価値観で、親は親の都合や価値観で相手と関わります。
両者の価値観は違うわけですが、親も様々な不安を抱えながらなかなか余裕をもって子どもに接する気持ちが持てないこんな時だからこそ、河合隼雄さんの著書「子どもの宇宙」のまえがきをご紹介させていただきます。

この宇宙のなかに子どもたちがいる。これは誰でも知っている。しかし、ひとりひとりの子どものなかに宇宙があることを、誰もが知っているだろうか。それは無限の広がりと深さをもって存在している。大人たちは、子どもの姿の小ささに惑わされて、ついその広大な宇宙の存在を忘れてしまう。大人たちは小さい子どもを早く大きくしようと焦るあまり、子どもたちのなかにある広大な宇宙を歪曲してしまったり、回復困難なほどに破壊したりする。このような恐ろしいことは、しばしば大人たちの自称する「教育」や「指導」や「善意」という名のもとになされるので、余計にたまらない感じを与える。

私はふと、大人になるということは、子どもたちのもつこのような素晴らしい宇宙の存在を少しずつ忘れ去ってゆく過程なのかとさえ思う。

河合隼雄著「子どもの宇宙」

国難ともいえる大変な時期で、大人だけでなく子どもも様々なストレスを受けています。
弱い立場の子ども達に過分なストレスを与えないように、大人が「子どもの中にある宇宙」を意識していく必要があります。

「政治」は私たち個人ではコントロールできませんが、私たち個人のマインドをコントロールすることは十分に可能です。様々な情報が錯乱する中、自分を信じて堪えることが大切になってきます。忍耐力のベースにあるもの、それは親の子どもへの愛情もさることながら、「自分自身への愛や信頼」があることが重要になります。

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育児がつらい

(文責:工藤洋一

【河合隼雄氏プロフィール】(Wikipediaより抜粋)
日本の心理学者。京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。文化功労者。元文化庁長官。国行政改革会議委員。 専門は分析心理学(ユング心理学)、臨床心理学、日本文化。学位は博士(教育学)。日本人として初めてユング研究所にてユング派分析家の資格を取得し、日本における分析心理学の普及・実践に貢献した。また、箱庭療法を日本へ初めて導入した。臨床心理学・分析心理学の立場から1988年に日本臨床心理士資格認定協会を設立し、臨床心理士の資格整備にも貢献した。

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工藤 洋一 理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 理事。自己肯定感に関するコラム執筆・講座運営を担当。

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