子どもはママやパパの言葉で新しい自分に出会うことができます。
あなたは子どもにどんな言葉がけをしてあげていますか?
「◯ちゃんは優しい子ね」
というママの言葉によって、子どもは優しい自分に出会うことができます。
そして、子どもはママやパパが自分に向けてくれる言葉が大好きです。
「◯ちゃんは、ピンクがとっても似合うね」
「◯ちゃんは、駆け足がとっても早いのね」
「◯ちゃんは、努力家だね」
というママやパパの言葉によって、はじめてその子はピンクが似合う自分や駆け足が早い自分、努力家の自分に出会うことができます。
男の子なら、パパが
「◯◯はたくましいところがあるな。木に止まっていたカブトムシを手でつかまえられたんだよ」
こんな言葉を言ってもらえると、子どもはうっとりして、とても誇らしげな気持ちになります。
「だって、ボク男の子だもん」
このとき彼は、パパの言葉によって初めて出会ったもうひとりの「たくましい自分」としっかり同一化を果たすことができるのです。そしてその瞬間から、彼はもうすっかりたくましい本物の男の子になります。
反対に
「◯◯はホントに臆病だな。カブトムシもつかめないなんて」
こんなふうに言われてしまうと、子どもは今まで「臆病な自分」がどういうものか分からなくても、ここで「臆病な自分」に出会い、止む無く「臆病な自分」と同一化をしなければなりません。
親としては、たくましくなって欲しいから、その子に向かって「弱虫だな」「臆病だな」と言ったとしても、その言葉をそのまま受け取った子は、親が望むようにたくましくなりたくても、「ボクは弱虫だ」「ぼくは臆病なんだ」と親からの言葉が耳から離れず、たくましくなる代わりに、本物の弱虫になってしまうのです。
例えば、すぐに泣いてしまう子に対して「弱虫!」と言い続ければ、その子はその度に弱い自分に出会うことになり、「弱虫な自分」と同一化します。
するといつまでたっても「弱虫な自分」から「強い自分」にはなれません。
こんなときは「強くなれ」と何度もハッパをかけても、子どもは強くなることはできません。
その子に強くなってほしいと願うならば、「涙がでちゃったんだね。いいんだよ。◯◯はホントは強い子なんだよ」と、やさしく言ってあげて、その子がまだ出会っていない自分に出会えるようにしてあげられるといいですね。
親は往々にして感情的になってしまうと、このように子どものできないところや欠点を強調して、逆効果になる言葉がけをしてしまうことがあります。
子どもが自分をどう思うかのセルフイメージは、親の言葉がけによって作られていきます。
これは子どもの良い部分を伸ばしていき、その子が生きていく上で大事な土台となる「自己肯定感」を育むのにもとても重要です。
子どもは、一度、親が決めつけたマイナスのセルフイメージと同一化すると、自信をなくしていくばかりで、一度決めつけられたダメな評価からリカバー(起死回生)するのは、とても時間がかかります。
だからといって子どもをただおだてて、親の望みを押し付けた褒め方でコントロールしようとすることがあってはいけないのです。
その子と向き合い、愛情をもってその子のありのままを認め、その子がよい意味で新しい自分に出会えるような肯定的な言葉がけをしていけたらステキですね。
子どもは、自分自分を親の言葉通りに同一化させようとします。それが子どもの成長に大切な役割を果たしていくのです。
ママやパパのよい言葉がけによって、子どもはよい自分に出会うことができ、子どもの「自己肯定感」の土台が作られていきます。
(文責:代表理事 工藤紀子)
LINE@では、自己肯定感の高めるワークをお伝えしていますので、お友達追加してくださいね。LINE@ID:@selfesteem