「ほめていいことと、ほめて悪いことがあると聞いて褒めることにとても神経質になってしまいます」と話してくだった小学生の子どもを持ったお母さん。
その思いの根底には、ほめたことで子どもの可能性を狭めたり、意欲をそがないようにしたいという親心がありました。
あなたはいかがでしょう?
人をほめるのが上手ですか?又は、ほめるのは下手(苦手)だと感じていますか?
どんなときにほめて、どんなことはほめるべきではないのだろう?と、その線引きが難しいと感じている方にこそ、ここでお伝えしたいのは、「ほめる」という言葉がけの本質です。
アサーションの平木典子さんは著書の中で、
“「ほめる」というのは、「いいな!」と思うことを「いいな!」と表現すること”
と書かれています。
「ほめる」って、伝える側の「気持ち」が乗っている言葉なのですね。
「ほめる」ことと混同しやすいのが「成果」に対してですが、例えば、子どもがほめるに値することをやっていないから、ほめられない。と言う場合、これは、相手に成果を求めています。
ほめるに値するかしないかを考えるのは“評価”であって、そこには何か基準があり、その基準を満たすと、評価されるということになります。
この評価が必要な場面もあるとは思いますが、ここでお伝えしたいことは、本来の「ほめる」ということのとてもシンプルで大切なスタンスです。
「いいなぁ」という気持ちを相手に伝えることが「ほめる」こと。
いかがでしょう?
あなたもぜひ、自分の子どもや、子どもだけに限らず、家族や友人、自分と関わる人に「いいなぁ」と思えることを沢山伝えられるようになってみませんか?
誰でも自分の存在を気に留めてもらえると嬉しいものですが、相手から自分の「いいなぁ」と思うところを伝えてくれる言葉がけをもらうと、自分のことを心に留めてくれている、気にかけてもらっているのだと嬉しくなります。
そして、相手に対して「いいなぁ」と思うことを、沢山言葉で表現していけると、その相手は自分を肯定的に受け止めることができるようになります。すると自信がついて、自分を好きになっていけるのですね。
これは子どもが意欲をもって何かにチャレンジしたい!と思える自己肯定感の土台にもなっていきますし、このサイクルを繰り返して、子どもはぐんぐん伸びていくのです。
「いいなぁ」という気持ちを言葉にして相手に伝えると、それはそのまま相手の存在意義を高めるお手伝いをします。これは子どもの自己肯定感を高める大事なポイントになっていくのです。
それでは、どんな「いいなぁ」の気持ちの表現の仕方があるでしょう?
「その発想、いいなぁ」
「あなたの絵、好きだなぁ」
「そのワンピース、とっても似合っているよ」
「あなたの声、いい声ね」
「あなたのかく字、とっても好き」
「元気いっぱいでいいなぁ」
「がんばったね」
「いやぁ、面白いね」
「気が利くね。ありがとう」
「なるほど、それはいいね」
「やったねー!!すごいなぁ」
「今日はいつもと違うね」
「ほんとやさしいね」
「お手伝いしてくれて嬉しいなぁ」
「あなたのセンス、好きだなぁ」
このように「ほめる」を堅苦しく考えずに、自分の中に生まれた「いいなぁ」と言う気持ちを相手に伝えることだと思えると「ほめる」のハードルが下がってくるのではないでしょうか?
あなたは、自分のどんな「いいなぁ」という気持ちを、相手に伝えたいと思いますか?
あなたからの「いいなぁ」の「言葉の花束」をもらった相手は、きっと幸せな気持ちになりますね。
(文責:代表理事 工藤紀子)
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