子どもを叱る時の言葉は?

自立心
工藤紀子
この記事の監修者
工藤紀子|代表理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 代表理事。自己肯定感の研究と実践に32年取り組み、のべ2万8千人以上に研修を実施。著書に『レジリエンスが身につく 自己効力感の教科書』『職場の人間関係は自己肯定感が9割』等。詳しいプロフィール →

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子どもを叱る時に「どうしてできないの?」と原因追求したり、罰を科したりしたことはないでしょうか?

神戸大学と同志社大学の研究チームは、2021年3月に全国の20歳から70歳未満の男女約1300人を対象に、子どもの頃の「叱られ方と褒められ方」が、自律にどう影響するかについて調査しました。

調査は、子どもの頃の叱られ方について「次頑張ろうね」「どうしてできないの」「罰を与えられた」の3グループに分類し、その後の進学先や就職先をどの程度自律的に決めたのかや、計画を立ててやり通す力、法令順守精神などを4つの指数として数値化しました。

叱られた際に「次頑張ろうね」と励まされたグループは全ての指数で最高となり、言葉で責められた「どうしてできないの」や「罰を科された」の順に指標は低下していったそうです。原因としては、子どもが親の目を気にして親に従属しやすくなった可能性があるそうです。

一方、褒め方については「頑張ったね」と努力を評価したのが最高で、「偉いね」「褒美を与えた」の順に指標は低下しました。

「次頑張ろうね」も「頑張ったね」も子どもの存在を認める前向きな言葉がけであり、絶対的自己肯定感に繋がります。「どうしでできないの」や「偉いね」は条件と言えます。

スポーツなどでは負けたら終わりという試合などで「負けられない」というマインドセットが出来てしまいがちです。競争を否定するものではありませんが「勝った負けた」「成功した失敗した」という結果だけではなくそこに至るプロセスの価値を認めてあげる事が大切だということが、今回の調査で分かると思います。

勿論、これは子ども時代のみならず大人社会でも同様なことがいえますが、家庭でパートナーが失敗をしてしまった時に「どうしてできないの?」と言い続けたらどうでしょう? 職場で部下に「どうしてできないんだ?」と問い詰めたらどうでしょう?

職場では、部下の成長の為に叱ることもあるかもしれませんが、その際に叱責だけで終わる上司と、最後に「次頑張ろう!」と伝えてくれる上司とでは、どちらが部下の成長に貢献できるでしょうか。

結果を伝える事と同時に、プロセスの評価、次へ挑戦への応援、この3点セットが子どもや大人の自己肯定感を育む重要な言葉がけと言えるのではないでしょうか。

(文責:工藤洋一)

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工藤 洋一 理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 理事。自己肯定感に関するコラム執筆・講座運営を担当。

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