目標を決めても、行動を起こせないときの対処法

工藤紀子
この記事の監修者
工藤紀子|代表理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 代表理事。自己肯定感の研究と実践に32年取り組み、のべ2万8千人以上に研修を実施。著書に『レジリエンスが身につく 自己効力感の教科書』『職場の人間関係は自己肯定感が9割』等。詳しいプロフィール →

新しい状況を作り出したい!
変化を起こしたい!
目標を達成したい!

そのために行動を起こしたいと強く望んでいるのに、その自分の思いとは裏腹に、なぜか自分からブレーキを踏んでなかなか行動を起こせず、ジレンマを感じてしまうことはないでしょうか?

このとき私たちは、自分がなかなか行動を起こせないことを問題としがちですが、実際は行動に移せないことが問題なのではなく、その行動を阻む心理的な作用があるために自ら行動をしない選択をしていることがよくあります。

ですが、それが何かに気付けると「行動を起こす」ことは容易になってくるのです。

こういうときのあなたの行動を阻んでしまうものはいったい何なのでしょう?

目標や望む状況に向かうための行動を起こす障害を作り出しているものには現状に目を向けずその目標だけ見て行動を起こそうとしていることがあげられます。

ここで、なぜ現状に目を背けてしまいたくなるかというと、私たちは心のどこかで自分はこのままではだめだ、今のままではいけない、だから変わらなくてはいけない!と強く思い込んで「自分へのダメ出し」や「自分を責める気持ち」が起こっているからなのです。

どんな状況であっても、今の自分を肯定できていない「自己否定」がベースで目標に向かおうとすると、行動を起こしたいという意欲よりも、自分へのダメ出しや自分を責める気持ちから、自分に対しての不安や怖れが増幅されて、自らの身動きをとれなくしてしまいます。

すると心が「行動する」「変化する」ということに、ついていけないために、自分への信頼が持てず、不安の方がますます大きくなり、結果、行動を阻み、そのうち変化したい気持ちは空回りして焦りになり、ますます行動に移せなくなってしまう悪循環を作りだしてしまうのです。

あなたにもこんな経験はありませんか?

これはパターン化しやすく、私はかつてずっとこのパターンを持っていました。

理想は高く、見事な目標は立てるのに、そこに向かう行動がとれず、いつしかそれは絵に描いた餅になり、実現に向かえない後ろめたさから、目標を立てたことから目を背け、でもある日、このままではいけないとまた一念発起するも…再び行動に移せないという、後悔ばかりを繰り返していました。

ですが、これは自己肯定力を高めていくトレーニングの中で改善していきました。

その状況を打破していくカギがあったのです。

それは「現状受容」と「自己受容」でした。

自分が目指す状況、目標とする状況があったら、行動を起こす前に「今の自分」をどういう状態であっても、いったん受け入れてみることからスタートすることでした。

このように、ありのままの今の状況(自分)を受け入れることで、そこから真の意欲が生まれ、そこから容易に目指す目標に向かう行動が起こせるようになっていったのです。

例えば、部屋をキレイにしたい、
でも今は掃除ができていない自分。

早起きをして朝の時間を充実させたい!
でも今は、朝はぎりぎりでやっと支度をして会社に出かける自分。

新しいポジションにチャレンジしたい自分
でも今の仕事はなかなかうまくいっていない状況の中にある自分。

このように、あらゆる現状を、たとえ理想的でない自分の状況であっても、目を背けず、ジャッジせずにそのまま見て把握していきます。

例えば部屋をキレイにしたいのに出来ない自分がいても、その自分をただやみくもに責めるのではなく、部屋がキレイでない状態、部屋を片付けられない自分をいったんそのまま肯定(受容)してみるのです。

すると、そこで今まで見えずにいた(気づかずにいた)理由が見えてきます。

あなたの現状は、毎日仕事が終わるのが遅く、家に帰るのは夜の21時。そんな日は家に帰ると、遅い食事をとってお風呂に入って、ときには風呂にも入れずにバタンキューと寝てしまう毎日。

自分なりに毎日よくやっているな、そう思えます。

そこで現状をしっかり見つめられると、部屋の片づけをしたい自分よりも、先に身体をまず休めたい(睡眠をとりたい)自分がいると気づけるのです。

すると、ここで自分の無意識の優先順位がわかります。

無意識の自分の欲求を無視して、頭で考えた優先順位で行動をしようとしても、それは無意識の欲求に阻まれ、なかなか実現しません。

実際の行動としては、「部屋を片付ける」という行動よりも「体をやすめる(睡眠をとる)」という自分の欲求を叶える行動が先になります。

その第一の思いを叶えたあと、初めてなんとかしたい「部屋」に向き合えるのです。

ここで、家でゆっくり体を休めたいから、やはり部屋は居心地よくしたい!だから部屋は片づけてキレイにしたい!と真の意欲が生まれてきます

すると、もうその次は、その思いに促されるまま「部屋をキレイにする」ための行動がしたくなるか、そう思ったとたん、行動している自分になっていくのです。

そうなると、自分の中で無理やりモチベーションを作る必要もなく、やる気を駆り立てる必要もなく、ワクワクと「その気」で行動している自分に驚かれるかもしれません。

ぜひ、あなたも試してみてください。

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一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会(JISE)事務局。講座・イベント情報の発信、受講者サポートを担当しています。

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