楽観主義と悲観主義のどちらかを選択して下さいという問いがあれば、殆どの人は楽観主義を選択すると思います。
悲観主義にはマイナスのイメージがあり、後ろ向きで暗いという印象を持つ人も多いからですが、感情心理学には「あらゆる感情は人間の進化にとって価値がある」という前提があります。もし、悲観主義(マイナスの感情)が人類進化で必要ないものであったならば、長い進化の歴史の中でネガティブ感情は淘汰されたはずです。ネガティブ感情が存在しているということは、それが必要な感情の一つであるからと認識すべきです。
ですから、自分は悲観主義者だからと落ち込むことはないですし、楽観主義者を過度に羨まなくても良いでしょう。
2015年公開のインサイドヘッドでは、ヨロコビとカナシミの感情が映画の中で、どちらか一方が善であり悪であるということではなくお互いを補完するものであると教えてくれています。同様に楽観主義と悲観主義もお互いを補間するものであるのです。
ただ、行き過ぎた悲観主義は何かに挑戦したり継続することを妨げてしまい、良い結果が起きる可能性を低くするのも事実です。
とある上場企業経営者は「自分は自己肯定感が低く、悲観主義でネガティブなことばかり考えてしまうんです」と仰ってましたが、それは悲観ではなくて慎重なだけです。この先、こうなったらどうしようと予想される問題や障害に対策を練ることが出来るのが慎重であり、対策を練ることが出来ず起こってもない問題に頭を悩ませて動けなくなってしまうのが悲観なのです。
慎重であることと悲観であることとは全く違うのです。
自己信頼(自己肯定)が出来ていると最後にはどうにかできると考えることができ、慎重であることをベースにした悲観主義を持つため、一見、ネガティブに見えても結果は良い方に転ぶことが多いのです。自分を信頼するトレーニングなどを通して、悲観的な考えが頭に浮かんだらその考えを慎重な考えにつなげるにはどうしたらよいかを考えてみると、良い結果に繋がっていくかもしれません。
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(文責:工藤洋一)
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