カミングアウトは1%でも不安があるとしづらい

自己肯定感
工藤紀子
この記事の監修者
工藤紀子|代表理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 代表理事。自己肯定感の研究と実践に32年取り組み、のべ2万8千人以上に研修を実施。著書に『レジリエンスが身につく 自己効力感の教科書』『職場の人間関係は自己肯定感が9割』等。詳しいプロフィール →

2022年3月1日の日経新聞「それでも親子」の、JobRainbow CEO 星賢人さんの話が興味深いのでご紹介します。

詳しくは記事を読んで頂ければと思いますが、星さんのお母さまは専業主婦で思い通りに勉強させてもらえなかったという思いもあって、子どもには好きなことを自由にさせる方針で、ありのままを肯定しどんな時も味方になってくれる存在だったそうです。

全受容してくれる親御さんがいると、子どもは安心してチャレンジすることができます。ただし、子どもは親の思い通りになりませんので、全受容がどれだけ覚悟と勇気を必要とするかは育児経験がある方は理解できると思いますし、子育て経験がなくても、ご自身の親御さんが様々なストレスを抱えながら自分を育ててくれた時の事を思い出すと「なるほどな」と腑に落ちるのではないでしょうか。

星さんが自分がゲイであると伝えたのは、会社を立ち上げたころだったそうですが、事実を伝えるのはハードルが高ったそうです。
家族へのカミングアウトは1%でも不安があるとしづらいと星さんは指摘されていますが、大きなカミングアウトだけではなく、子どもたちは小さな相談や小さな喜び、小さな悩みなど沢山の事実を親に話したいと思っています。ただし、そこに1%でも不安があると、子どもの悩みは封印され心の中に閉じ込められてしまいます。

台所で忙しく料理を作っているときに「お母さん…..」と小さな声で、お子さんが話しかけてきたらどう接しますか?
仕事で疲れ果てて帰ってきたときに「お父さん…..」と相談したそうに、お子さんが話しかけてきたらどう接しますか?

逆に楽しいことを報告してくれる時に、子どもの話を聞いて、一緒に喜んであげていますか?

1%の不安がなくなるようにするには、日ごろ、どれだけ子どもの話を心から聞いてあげられるかがポイントになりますし、子どもを全受容するためには、親や養育者が自分自身を全受容していることが絶対条件になってきます。

(文責:工藤洋一

【参考記事】
自己肯定感、高めてくれた母/JobRainbow CEO 星賢人さん
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO58651470R00C22A3KNTP00
家庭にこそ「心理的安全性」
https://self-esteem.or.jp/psychological_safety_in_the_home/
ママの言葉で新しい自分に出会える幸せ
https://self-esteem.or.jp/words

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工藤 洋一 理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 理事。自己肯定感に関するコラム執筆・講座運営を担当。

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