私たちは、なぜ自分をあるがままに受け入れることが、なかなかできないのでしょう?
あなたはいかがですか?
自分を受け入れることを妨げる大きな要因は、自分が他人の目にどう映っているかを絶えず気にしているからかもしれません。
私たちは幼い頃から、自分と他人を何度も比べてきました。比べることで違いを理解し自分を認識するようになるのは、小学生になってからです。
比較することは悪いことではないのですが、比較することで必要以上に自分は劣っている、自分はここがダメだと、自分には〇〇が欠けている、というところにばかり目を向け、自己嫌悪に陥り、自己価値を保てなくなると、自己肯定感はどんどん低くなります。
又、相手といつも比べる癖がある場合、「賢さ」「容姿」「裕福さ」「仕事の能力」など、という資質の面で、誰かと比べ、どちらが上、下と序列をつけててしまうと、比べる軸が外の他人なので、自己価値が常に揺らぎ、苦しくなります。
比べることで自分の足りないところ、欠けているところを感じると、そこで損なわれた自己価値を何かで埋めようと、無意識に自分の価値を証明しなければと、自分を駆り立て、自分の価値を証明しなければと躍起になってしまうのかもしれません。
ここで「自己肯定感を高めるためのマインドセット」です。
あなたは、人といくら違っていても、人としての価値が優れていたり、劣っていたりすることはないのです。
人の価値を測る基準というものはないのです。
ですから、私たちは自分の価値を誰かに証明しなくても、存在しているだけで、十分素晴らしいのです。
存在の価値は、能力や成果や、才能や賢さ、容姿や裕福さなど、あなたが持っているもので決まるわけではありません。
自分を受け入れるときは、自分に対して厳しい目を向けるのではなく、共感と優しさで自分の欠点と思うところも、ダメだと思うところも認めてあげましょう。
あなたが自分自身の最大のサポーターとして、最高の理解者になることなのです。
これは、自分だけではなく、自分を含めて、この世のすべての人が自分と同じように、長所だけではなく、欠点も弱点を持ち、誰もが、間違いも起こすし、失敗もすることを理解することでもあります。
それが人間なのだと認めることで、自分のありのままを受け入れ、相手のありのままも認め、受け入れられるようになるのです。
何かを頑張らなければ、何か価値を証明しなければ、あなたの価値が保たれなくなることはありません。
安心して、欠点を含む自分のありのままを見つめ、自分の不完全さを愛情深く、無条件に受け入れてあげましょう。
これまでどんなうまくいかないことがあっても、自己嫌悪に陥る出来事があっても、自分を許してあげてください。
過去を解き放って、未来の自分を受け止めてあげましょう。
私たちの人としての価値は、地位や肩書、職業や外見、人種や宗教、国籍などの要因とはいっさい関係がありません。
あなたが他人とどれだけ違っていても、自分をそのまま受け入れてあげましょう。
人と違っているからこそ、あなたの個性がそこで光るのです。
「私は私らしくあっていい」
「あなたはあなたらしくあっていい」
「みんな違って、みんないい」
あなた自身があるがままの自分を温かい気持ちで理解することで、自己肯定感は高まっていきます。
自己肯定感は、自分の存在の奥深いところで感じている自分に対しての肯定的な評価です。
自分を受け入れることは、今の自分に妥協して成長を止めたり、いつまでも今の自分でいいという意味ではありません。
場合によっては、変化を選ぶ必要も出てくるのです。
そのときこそ、ありのままの自分を受け入れられていると、自分を認められないことで生まれる、自己否定や怖れや不安からではなく、自分に変化を促す動機が、安心感をベースにした真の意欲が、前に進む力となってくれるのです。
(文責:代表理事 工藤紀子)
◆日本セルフエスティーム普及協会では「自己肯定力」を高めるスキルを専門的にお伝えしています。