親子関係がつくる“心の土台”と、今日からできる関わり方

「子どもには、自信を持って生きてほしい」
「私みたいに、自分を責めやすくなってほしくない」
「できれば、もっと自己肯定感のある子に育ってほしい」

そう願う親御さんは、とても多いものです。

けれどその一方で、

「つい否定的な言い方をしてしまう…」
「心配しすぎて、先回りしてしまう…」
「褒めたいのに、できていないところばかり気になる…」

そんなふうに、理想通りにできない自分に、
苦しくなることもあるかもしれません。

もし、あなたがそう感じているなら、
まずお伝えしたいことがあります。

そうしてしまうのは、あなたがダメな親だからではありません。

実は、親自身の自己肯定感は、
子育てに大きく影響しやすい一方で、

その自己肯定感そのものもまた、
“親自身が育ってきた環境”から
影響を受けていることが少なくないのです。

つまり、今のあなたの苦しさも、
あなた一人の問題ではなく、
これまでの経験の積み重ねかもしれません。

例えば、

「もっとちゃんとしなさい」
「なんでできないの?」
「人に迷惑をかけないように」
「普通はこうでしょ」

こうした言葉の中で育った方は、
無意識に、

失敗=ダメ
迷惑=価値がない
期待に応えない=愛されない

と感じやすくなることがあります。

すると大人になっても、

「ちゃんとしなきゃ」
「失敗しちゃダメ」
「周りにどう思われるか不安」

と、自分にも厳しくなりやすいのです。

そして、その不安や厳しさが、
悪気なく、子どもへの関わりにも表れやすくなることがあります。

例えば、

心配から先回りしすぎる
→ 「あなたは一人じゃ無理かも」という無言のメッセージになることも

失敗を避けさせようと注意しすぎる
→ 「失敗=怖いこと」と学ばせてしまう

結果を急いでしまう
→ 「できた時だけ認められる」と感じやすくしてしまう

他の子と比較する
→ 「私はそのままでは足りない」と思わせてしまう

もちろん、
親は傷つけたくてそうしているわけではありません。

多くの場合、
「この子に困ってほしくない」
「ちゃんと育ってほしい」
という愛情です。

でも、親自身が不安や自己否定を強く抱えていると、
その“守りたい気持ち”が、

時に“過度な心配”や“否定”、“コントロール”
として伝わってしまうことがあります。

子どもは、親の言葉そのものだけでなく、

親が自分をどう扱っているか
失敗をどう捉えているか
自分にどんな声をかけているか

も、深く感じ取っています。

つまり、親がいつも

「私なんて…」
「どうせ無理」
「ちゃんとしなきゃ価値がない」

という状態だと、
子どもも、“生き方”として学びやすいのです。

だからこそ大切なのは、
完璧な親になることではなく、

親自身が、自分との付き合い方を少しずつ変えていくこと。

これは、子どものためだけでなく、
あなた自身のためでもあります。

では、自己肯定感が低いと感じる親は、
どう子どもに接していけばよいのでしょうか?

まず大切なのは、
「完璧に変わろう」としすぎないこと。

親も人間です。

イライラする日もある。
余裕がない日もある。

だからこそ必要なのは、失敗しないことより、
失敗した後に修復できること。

例えば、きつく言いすぎた時に、

「さっき強く言いすぎたね、ごめんね」
「あなたが大事だから心配だった」

と伝える。

これだけでも、
子どもは「間違えても関係は修復できる」
と学べます。

次に大切なのは、結果より存在を認める言葉。

「すごいね」だけでなく、

「いてくれて嬉しい」
「あなたなりに頑張ってるね」
「できなくても大丈夫」

こうした存在承認は、
子どもの“条件なしの価値”を育てます。

また、親自身も、
自分にこう問いかけてみてください。

「私は今、不安から言ってる?」
「この子のため? それとも私の不安のため?」

この一呼吸が、関わり方を変えることがあります。

そして何より、親自身が、
少しずつでも自分を責めすぎないこと。

あなたがもし、自己肯定感が低いと感じているなら、
それは、あなたが弱いからではなく、

これまで、そうならざるを得ない環境の中で、
一生懸命生きてきた証なのです。

だから、まずは、
「私も頑張ってきた」
と認めてあげてください。

親が自分を大切にし始めることは、
子どもにとって、

「人は、自分を大切にしていいんだ」

という、大きな学びになります。

自己肯定感は、言葉だけでなく、
“生き方”として受け継がれます。

だからこそ、今ここからでも、
連鎖は変えていけます。

あなたが、少しずつでも、
自分を責めるより、
自分を理解しようとすること。

それは、子どもの未来にとっても、
大きな贈り物になります。

親子関係で受け継がれるのは、
傷つきだけではありません。

「ここから変えていける力」もまた、受け継がれていく。

完璧な親じゃなくていい。
まずは、親であるあなた自身も、
大切にしていいのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今日も、あなたらしい一日をお過ごしください。

次回のメルマガも、どうぞお楽しみに。

日本セルフエスティーム普及協会
代表理事 工藤紀子

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工藤紀子 代表理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 代表理事。32年以上にわたり自己肯定感(セルフエスティーム)の研究と実践に取り組み、日本人の特性に最適化した独自メソッドを開発。

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