新学期のはじまりに親が心がけたいこと

新学期
工藤紀子
この記事の監修者
工藤紀子|代表理事
一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会 代表理事。自己肯定感の研究と実践に32年取り組み、のべ2万8千人以上に研修を実施。著書に『レジリエンスが身につく 自己効力感の教科書』『職場の人間関係は自己肯定感が9割』等。詳しいプロフィール →

こどもの入学進級にあわせて、親も学校行事に参加する機会が増えますが、親であるあなたが見ているのはどんなところでしょうか。もちろん、こどもの様子を見に行っていると思いますが、クラスのお友達の様子を見ていることも多いと思います。

クラスのお友達が気になってしまうのは文化的自己観による部分もあると思われます。自己と他者の関係性は東洋と西洋で異なっており、アメリカをはじめとする西洋文化では自己と他者との間に明確な境界線がひかれる相互独立的自己観が優勢ですが、日本をはじめとする東洋文化では自己と他者との間の境界線が曖昧な相互協調的自己観が優勢な社会となっています。そのような相互協調的自己観の社会では周囲と一緒の行動を求められることが多く、周囲にあわせて自己の行動を調整していくことが重視されています。

学校行事に参加した時についついお友達の様子が気になるのは、周囲とこどもを比較して、もっと自分のこどもをより良くしていきたいという親としての気持ちがあるのでしょう。今のままで良いとしてほっとしたり、なおすべきところがあると感じ焦ったり様々な感情が出てくると思います。そう感じるのは相互協調的自己観の社会で育ってきたのですから当然のことです。ただ、もう一つ、お友達と比較するのと同様に比べてもらいたいものが、1年前のこども自身です。こどもの1年の成長は外見も中身もとても大きいです。ぶかぶかの制服がいつの間にかぴったりのサイズになっていたり、先生のお話を最後まで聞くことができるようになっていたり、1年前と比較すると成長したところはたくさんあると思います。目の前のお友達との比較以外に頭の記憶の中にある1年前のこどもともぜひ比べてみてください。

そして最後に、親自身も周りの親と比べて自分の育て方について落胆したりし過ぎず、1年前の自分より親歴1年増えた自分の成長を認めてあげてください。
周囲と比較しやすい時こそ、自ら自己肯定感を下げることがないように過去の自分、こどもと比較し、今の自分、こどもを認めることを心がけたいですね。

(文責:須田 彩

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