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自己肯定感は、あなたは生きているだけで価値があるという絶対的自己肯定感という土台の上に、学歴や社会的地位のような、他者や社会からの肯定的な評価によって形成される社会的自己肯定感という2層で成り立っています。
幼少期から太っていていじめられた経験のある私は、幼い頃から自分に対して自信を持ちきれず、それを隠すようにがむしゃらに頑張ることで生きてきました。その頑張りの甲斐もあって、それなりの成果は出せてきたのかもしれません。ただ、その頑張りは常に「足りてない自分」を埋めるための負の向上心が原動力であり、どれだけ頑張っても「まだ足りない」と思う自分がいました。周りから見たら、常に明るく見えるタイプではあるものの、実は生きるのがとてもしんどかったのです。そして、気づけば、摂食障害に喘息、癌を経験し、今思えば、それらは間違いなく身体からのSOSだったと思いますが、それに気付いてあげられないまま人生を過ごしてきました。
そんな私が自らの自己肯定感の低さと嫌でも向き合わなければならなくなったのは、コロナがきっかけです。コロナ前から準備していた事業の立ち上げのタイミングが2020年4月に重なってしまい、当初予定していたことが何も立ち行かなくなりました。その一連の出来事によって、恐らくこれまで積み上げてきたであろう社会的自己肯定感が剥げ落ちたのでしょう。社会に対して何も成果を出せていない自分は全く無価値の人間であるとの気持ちが抑えられなくなりました。そして、そのことを通じて、私自身が絶対的自己肯定感が極端に低い人間であり、それを社会的自己肯定感で補ってきたことを初めて認識しました。
自己肯定感という言葉自体は以前から知っていたものの、上げる術があるということさえ知りませんでした。ただ、「自己肯定感を上げる」という題目の著書や記事を複数読んでも、「小さな成功を重ねましょう」とか、正直、これをやっても上がらないなと思うものばかり。そんなときに知人に当協会の存在を教えてもらったのです。
誰しもが生まれたばかりの頃は自己肯定感が高く、多くは幼少期の何らかの出来事をきっかけに自己肯定感を下げられるのです。だから、自分自身としっかり向き合って、何故今に至るかを理解することはとても重要。それを理解したうえで自己肯定感を高める習慣を身につけていくので、実効性があるのだと思います。講座を受けた私は、自分次第でこんなにも日々の景色が違って見えるんだと本当に驚いています。負の向上心をプラスの向上心に変え、毎日を生きるのがとても楽しいと思えるようになっています。
私が講師の資格を取得し皆さんに自己肯定感の重要性をお伝えしたいと思った理由は2つあります。自分らしく力を発揮するための原動力を私自身がこの講座によって得ることができたことから、同じように思い悩む方に是非知って欲しいとの思いと、今の日本に対する危機感からです。
後者においては、講座の中で日本人が諸外国の人々に比べ圧倒的に自己肯定感が低いという事実を知りましたが、その要因は、自分の経験からも容易に想像がつくものでした。
テストのための勉強が多く、画一的な答えを良しとされてきた教育。周りを気にして人と違う意見や間違いを恐れて意見を言いづらい環境……。他方、大学時代を過ごしたアメリカでは、「おバカな質問なんてない!」と全ての生徒の質問に対し、ポジティブに評価し盛り上げるのが当たり前の環境でした。この教育環境が土台にあるから、個性や多様性が育まれるのだと納得させられたことを覚えています。
今、世の中が不確実性の高い時代となり、これまで以上に多様性のある人財や、自ら考え行動できる自律型人財が、社会や経済成長において必要とされています。実際、政府においても、岸田政権の新しい資本主義のもとで、人的資本への取り組みが推進されています。それに呼応する形で企業にも自律型人財の育成が求められているものの、正直、これまで画一性を良しとする日本の教育を受け、社会人になっても終身雇用が当たり前、場合によっては、減点評価方式で自発的にチャレンジがしづらい環境にいた我々に、いきなり変われと言われても酷だと思うのです。
先ず、自分を受け入れ、どんな状況でも自分を信じられる軸を持っていなければ、同調圧力の強い日本の社会において、自分の意見を自発的かつ自由に発言し、本当の意味で力を発揮することなんて、なかなかできないと思うのです。
だからこそ、今の時代に、自己肯定感を高めることはとても重要なことだと信じています。講座を受講いただければ分かりますが、自分を受け入れることが他者を受け入れることに繋がります。本当の意味で多様性を受け入れるという点においても、自己肯定感を高めることは非常に重要なのです。
自律型人財を育成する上で土台となる自己肯定感を理解し、それを高めて欲しい。そのことによって、今の日本を、そして世界を自発的に良くしようと活動する人が増えて欲しい。その願いを込めて、そして、その一助となれることを願って、皆さんにお伝えしたいと思っています。
プロフィール:
複数の外資系証券会社で小売業(専門店)のアナリストに長年従事。上場小売業の多くの経営トップから経営者の心得を学ぶ。2013年日経アナリストランキング(専門店)第3位。チームでは12年連続トップ評価を獲得。2013年、企業価値拡大に特化したコンサルティング業務を行う株式会社Hidden Gemsを設立し、共同代表パートナーに就任。2020年、ありたい自分に向かってチャレンジするひとを応援することを活動の軸とするシューズブランド、Heading Southを立ち上げ。セブン&アイ・フードシステムズ取締役(社外)