新潟県魚沼市生まれ。
商社営業事務勤務。
昔から「ひたむきに努力すること」「謙虚なこと」が良いこと…当たり前のことだと思っていました。
できないことは努力が足りないんだと思い、本を読みなんとか克服しようとしてきました。
また、できることを大っぴらにアピールすることは自慢だと思っていたので、褒められても謙遜してきました。
30代も終わりかけのころ、父の死・流産・仕事の異動・不妊治療…と、今までの人生の中で味わったことのない試練が立て続けに訪れ、自分の努力ではどうにも変えられないこともあるのだと知りました。
いつものように本を読んで自分を鼓舞してもどうにも上がれない、自分に自信が持てない。
初めて味わう人への劣等感と、女性としての自分を不甲斐なく思う気持ち。
どんなに自分を見つめても、何かを始めても昔のように自分が戻ってこない。
元気になれない。楽しくない…。
そんな時に出会ったのが自己肯定感という概念と、日本セルフエスティーム普及協会でした。
許せない自分を許すこと。
できない自分を認めること。
そしてできる自分を自分で褒めてあげること。
人から見ていい自分じゃなくて、自分が見ていい自分を知っていくこと。
自分の人生についてジャッジをしないで、深く掘り下げてみると、自分だけがした経験、自分だけに起こったすべての出来事、自分だけのこの人生が大切に、とても大切に思えてきました。
そしてそれは私の人生だけじゃなく、他の誰の人生も同じようにとても大切だと言うことです。
私の好きな作家、江國香織さんの「流しのしたの骨」という小説の中で、主役のこと子が自分の人生について考えている場面に【私の人生。父のでも母のでも姉たちのでもない、私だけの生活】というフレーズがあります。
私はこの部分がとても好きです。
自分のことをたくさん知って、いっぱい認めて自己肯定力を高め、誰のものでもない自分の人生をニンマリしながら愛しく思える。
私も、他の人も、みんながそうなれたらいいなと思っています。